2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14201039
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
近藤 和彦 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (90011387)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 和子 共立女子大学, 国際文化学部, 教授 (60160496)
篠原 琢 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (20251564)
高山 博 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助教授 (90226936)
山根 徹也 横浜市立大学, 国際文化学部, 助教授 (10315822)
西川 杉子 神戸大学, 文学部, 助教授 (80324888)
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Keywords | ヨーロッパ / 政治文化 / 近世 / 近代 / 公共圏 / 国制 / 議会 / 複合国家 |
Research Abstract |
研究成果報告 本年度は4年間の共同プロジェクトの2年目であった。近世・近代のヨーロッパおよび植民地における政治社会をめぐる従来の研究史の隘路を突破するために、これまでの複合国家・政治文化をめぐる学界の蓄積について周到な整理と分析をくわえ、研究組織として共有の理解を形成しながら各分担者のテーマを深化する必要があった。 平成15年度は、第1に、昨年度に引きつづき近年の歴史研究を整理しなおし、広域ヨーロッパの政治・社会・思想をめぐる刊行史料・文献の収集と書誌の分析を継続した。このために設備備品、消耗品、謝金を支弁しつつ、データベースも構築した。研究組織内のニューズレターを配信し、またひろく公に情報発信するためにウェブサイトを維持更新した。第2に、研究粗織として合宿研究会を催して緊密な討議・連携をはかり、また欧米から来日した専門研究者を招いてセミナー・ワークショップを催した。国内旅費、その他をこれに充てた。9月の日英歴史家会議は当研究テーマに関連する大きな国際会議であり、代表者および分担者も開催に関与した。この会議そのものは別個の助成金をえて成功裡に実現したが、そのプロシーディングズ(State and Empire in British History)は代表者が編集し、当科研費によってすみやかに刊行することができた。第3に、代表者をふくむ各研究者は欧米への研究旅行により、史料調査を推進し、関係研究者との情報・意見の交換をすすめることができた。着実に実のあがった年度であった。
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Research Products
(17 results)
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[Publications] 太田和子: "マーシャル判決と先住民コミュニティ-ノア・オーグスティンとの会話から-"共立女子大学総合文化研究所年報. 10号. 6-10 (2004)
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[Publications] KATSUTA Shunsuke: "German Palatine immigration of 1709 : An aspect of transition from Ireland of immigration to Ireland of parliament"KONDO Kazuhiko ed., State and Empire in British History : Anglo-Japanese Conference of Historians 2003. 67-78 (2003)
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[Publications] 金澤周作: "近代英国におけるフィランスロピーと諸言説"川村学園女子大学研究紀要. 141号. 65-83 (2003)
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[Publications] SAKASHITA Chikashi: "Edward Rigby and the Workhouse Reform in Norwich, 1783-1812"KONDO Kazuhiko ed., State and Empire in British History : Anglo-Japanese Conference of Historians 2003. 103-108 (2003)
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[Publications] 篠原琢: "世紀転換期のプラハと「チェコ・モデルネ」"印刷博物館・トッパンアイデアゼンター編『チェコにみる装丁デザイン-ブックデザインの源流を探して(印刷博物館企画展)』. 88-91 (2003)
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[Publications] 篠原琢: "文化的規範としての公共圏-王朝的秩序と国民社会の成立-"歴史学研究. 781号. 16-25 (2003)
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[Publications] 篠原琢: "民族の記憶-第二次世界大戦と東欧世界-"立命館言語文化研究(立命館大学国際言語文化研究所紀要). 15巻・2号. 55-66 (2003)
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[Publications] SHINOHARA Taku: "Communal Autonomy as a Base of Civil Society : Local Autonomy and the Building of National Culture in Bohemia in the 19th. Century"HAYASHI Tadayuki ed., The Construction and Deconstruction of National Histories in Slavic Eurasia (Slavic Research Centre, Hokkaido Univ.). 311-330 (2003)
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[Publications] 高山博: "歴史学と異文化認識"小島孝之・小松親次郎編『異文化理解の視座』東京大学出版会. 145-158 (2003)
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[Publications] TAKAYAMA Hiroshi: "Kingdom and States in Medieval France"KONOD Kazuhiko ed., State and Empire in British History : Anglo-Japanese Conference of Historians 2003. 27-36 (2003)
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[Publications] 千葉敏之: "皇帝証書-中世的知性の共演する空間"歴史と地理. 195号. 61-65 (2003)
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[Publications] 千葉敏之: "閉じられた辺境-中世東方植民研究の歴史と現在"歴史的研究. 49号. 1-23 (2003)
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[Publications] TOMITA Rie: "A Response"KONOD Kazuhiko ed., State and Empire in British History : Anglo-Japanese Conference of Historians 2003. 62-65 (2003)
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[Publications] 安村直己: "(書評)オーラル・ヒストリーの問いかけるもの-ポール・トンプソン「記憶から歴史へ-オーラル・ヒストリーの世界」の一つの読み方"思想. 959号. 110-118 (2004)
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[Publications] KONDO Kazuhiko(ed.): "State and Empire in British History : Anglo-Japanese Conference of Historians 2003"University of Tokyo Kyozai Shuppan (Tokyo). 250[+3] (2003)
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[Publications] 西川杉子: "ヴァルド派の谷へ-近代ヨーロッパを生きぬいた異端者たち-"山川出版社. 199 (2003)
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[Publications] 山根徹也: "パンと民衆-19世紀プロイセンにおけるモラル・エコノミー"山川出版社. 202[+67] (2003)