2004 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトを含む霊長類におけるロコモーションの発達・加齢
Project/Area Number |
14204083
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
濱田 穣 京都大学, 霊長類研究所, 助教授 (40172978)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 英實 滋賀県立大学, 人間看護学部, 教授 (60027480)
木村 賛 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (20161565)
中野 良彦 大阪大学, 大学院・人間科学研究科, 助教授 (50217808)
足立 和隆 筑波大学, 体育科学系, 助教授 (70221041)
西澤 哲 東京都老人総合研究所, 運動機能部門, 研究員 (00270661)
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Keywords | 健常高齢者歩行 / 多極筋電図法 / 霊長類 / 骨関節症 / 階段昇降歩行 / QOL / 介護予防トレーニング / 立位姿勢維持 |
Research Abstract |
高齢者の歩行・運動機能に関する研究を進めた。まず歩行の特徴と経時変化を調べるため、健康な一般高齢者と日常的にスポーツを行っている高齢者の歩行運動、基礎体格・体力ならびに1週間の日常歩行量を半年おきに個体追跡する調査を開始した(木村)。階段昇降運動の加速度計データへの姿勢変化の影響を、同時記録ビデオにより除去する方法を完成させ、分析に着手した(足立)。多極筋電図法により、前脛骨筋で神経・筋伝達速度の低下・筋繊維組成の変化(遅筋繊維割合の増)、疲労が緩慢になることなどの加齢変化を明らかにした(岡田)。床反力計とコンピュータによって、重心と目標軌道との一致率だけでなく、体性感覚や前庭器官などの姿勢制御特性を数理モデル化し、そのパラメータを用いて立位姿勢安定性を評価するシステムを開発した(長谷)。さらに、高齢者の体力検査に基づいて介護リスク保持者をスクリーニングし、彼らに対して介護予防トレーニングを実施し、その効果をレーダチャートによって検討する予防システムを開発した(西沢)。 ヒト以外の霊長類の発達・加齢に関して、まずマカクにおける骨格老化過程について、脊椎の骨関節症の頻度・症状進行の年齢変化を明らかにし、マカク種間差や性差が顕著であること、年齢を基準化したヒトに比べると、ひじょうに早く開始し、急速に進行することを明らかにした(濱田)。チンパンジーの四肢骨の長さと関節部分の幅の相対的発達変化および膝蓋骨形態の発達変化を検討し、関節付近の突起の発達がかなり遅いこと等を見出した(石田)。縦断的追跡中のチンパンジー個体が思春期に入り、垂直木登り運動にも、身体発達の影響が見られ、身軽さが失われるとともに下肢による押上げ機能が顕著になってきたことを見出した(中野)。
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Research Products
(23 results)