2002 Fiscal Year Annual Research Report
東京23区における大深度地下インフラ・トンネルのルート設定に関する実証的調査研究
Project/Area Number |
14205090
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
尾島 俊雄 早稲田大学, 理工学部, 教授 (20063670)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
デワンカー バート 北九州市立大学, 国際環境工学部, 助教授 (60308187)
高 偉俊 北九州市立大学, 国際環境工学部, 助教授 (20288004)
高橋 信之 早稲田大学, 理工学総合研究センター, 教授 (80257203)
柳澤 聡子 早稲田大学, 理工学総合研究センター, 助手 (10339749)
高口 洋人 早稲田大学, 理工学総合研究センター, 講師 (90318775)
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Keywords | 大深度地下 / 大深度地下スペースネットワーク / 大深度地下インフラ / 環境容量 / 環境負荷 / 中水 / 下水処理水 / 環境アセスメント |
Research Abstract |
東京都心部における大深度地下スペースネットワーク活用の有効性を評価するため、今年度の研究に於いては、大深度地下インフラを利用した環境負荷低減手法に関して研究を行った。まず、都市における環境アセスメントの手法として環境容量、環境負荷の考え方を考察し、その上で大深度地下インフラの持つ能力を人工の環境容量であると定義した。その上で、大深度地下スペースネットワークを活用することで、都心部の環境容量を増加させ、環境負荷を低減する手法とシステムの提案を行った。ケーススタディーとして、現在想定されている東京都港区における今後の開発案と、大深度地下スペースネットワークを活用した容積移転手法による東京のクラスター化モデルに関して環境負荷を算出し、都市再生緊急整備地域等東京都心部における、今後の環境負荷の局所的な増加に対する大深度地下インフラの有効性に関して評価を行った。評価項目として、上水・中水、熱需要、排熱、廃棄物を取り上げ、今後の開発案に関して環境負荷の増分を算出し、大深度地下インフラの持つ環境容量の有効性を検証した。 また、大深度地下スペースネットワークを利用した中水利用に関しては、下水処理水の広域循環システムの提案を行うための調査研究として、基礎資料の作成を行った。文献と実態調査により、現在の中水利用の事例を調査し、個別循環、地区循環、広域循環、それぞれのシステムの特徴と現状を把握した。その上で、大深度地下インフラの立抗周りの地域を対象とし、行政、メーカー等の分散する資料から、既存の中水利用施設(個別循環、地区循環、広域循環)に関して、立地、計画水量、延べ床等のリストの作成を行った。 次年度以降の研究課題としては、大深度地下スペースネットワークを活用したインフラストラクチャーの計画論に関して更なる研究を進めるとともに、大深度地下スペースネットワークの活用が促進する地上の都市構造の変化に関して、それによってもたらされる自然の環境容量の変化に関しても評価を行う予定である。
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Research Products
(1 results)