2003 Fiscal Year Annual Research Report
スリランカにおける生活習慣病(糖尿病)の自己コントロールの支援環境の確立に向けて
Project/Area Number |
14252010
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
川田 智惠子 岡山大学, 医学部, 教授 (60010013)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋口 まち子 岡山大学, 医学部, 助教授 (40335584)
坂本 真理子 愛知医科大学, 看護学部, 講師 (70285237)
山本 秀樹 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (50243457)
草野 恵美子 岡山大学, 医学部, 助手 (70346419)
長宗 典代 岡山大学, 医学部, 助手 (50335585)
|
Keywords | スリランカ / 生活習慣病 / 糖尿病 / 発展途上国 / 自己コントロール / 国際研究 / 社会経済的指標 / 食生活 |
Research Abstract |
平成15年度は,1.本調査への準備・体制作り,2.本調査実施,3.データの分析・結果のまとめを行った。各項目の研究実績の概要は以下の通りである。 1.本調査開始前に,岡山大学倫理委員会およびスリランカ国保健省倫理委員会より研究計画の承認を受け,2003年8月より,現地において本調査の準備を開始した。本研究メンバー,現地調査責任者間で研究計画の最終確認を行った後,カルタラ州住民(都市部,農村部)の選挙人名簿から居住区を単位に30-59歳の男女を無作為に抽出し対象者とした。2003年8月末から9月初旬にかけてトレーニングを受けた現地調査員が,対象者の家庭を訪問した。対象者の不在時には定められた方法に基づいて隣接した家屋より調査者を選定した。説明と同意を行なった上で,生活習慣に関する質問紙を用いた個別インタビューを行った。後日,検査会場に来てもらい,説明と同意を行った上で身体計測,毛細管採血を行い空腹時血糖の測定を行った。 2.都市部232人,農村部232人の合計464人が個別インタビュー調査に参加した。そのうち443人の空腹時血糖を採血することができた。肥満群(BMI:25以上)は36.8%であった。過去,糖尿病を指摘されたものは56人(12%),今回の測定で空腹時血糖値が140mg/dl以上の者は7.4%(33/443)であった。現在通院中の者は53人であった。 3.本調査では糖尿病の有病率は10%を超えており,本調査結果はこれまでの調査の数字以上に深刻な結果となった。上記1.2の活動を元に,「スリランカ国における生活習慣と糖尿病治療状況に関する報告」の演題で学会発表を行った。インタビューによって得られた食生活、身体活動、労働、ストレスなどの生活習慣に関する調査結果は現在分析中である。
|