Research Abstract |
平成16年3月に広島大学文学部で開催の国際研究集会「フランス中世における世界認識と語彙Colloque international sur le vocabulaire en ancien francais」の研究成果を世に問うため出版を企画し,Actesの編纂作業を行った。それをもとに,平成17年度日本学術振興会科学研究費研究成果公開促進費の助成金の申請を行った。現在,その結果待ちである。 国内において,広島,東京だけでなく,日本フランス語フランス文学会秋季大会の機会を利用して,札幌市でも研究打ち合わせを行った。研究打ち合わせはE-mailを利用しても,頻繁に行った。 研究代表者,研究分担者のみでなく,国内外の研究者にも広く研究協力を依頼した。その結果,国外においては,コレージュ・ド・フランスのMichel ZINK教授,韓国のイ・ヨンフン教授,国内においては,松原秀一慶応義塾大学名誉教授(パリ在住),鈴木覺愛知県立大学名誉教授,松村剛東京大学総合文化研究科助教授,瀬戸直彦早稲田大学文学部教授,横山安由美フェリス女学院大学国際交流学部助教授,井上富江別府大学文学部教授,佐佐木茂美明星大学教授,滝口秀人立教大学文学研究科大学院生の協力を得ることができた。 研究代表者原野昇は,『狐物語』Le Roman de Renartの語彙について詳細な研究を行うとともに,新たに国内の個人コレクションの中で見つかった,フランス中世写本の語彙についても研究を行った。その写本は,Guillaume de Digulleville作,Le Pelerinage de l'ameの断片写本である。その研究成果を,平成17年5月28日に立教大学で開催される,フランス語フランス文学会において発表する予定である。研究分担者重見晋也は古フランス語の語彙をコンピュータで処理する際の問題点について,同福本直之は封建社会および騎士道の語彙について,同前田弘隆は中世フランス文学における語彙について,それぞれ基礎研究を継続している。
|