2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14330014
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
二村 博司 広島大学, 大学院・社会科学研究科, 教授 (70263663)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅 壽一 広島大学, 大学院・社会科学研究科, 教授 (70033743)
矢野 順治 広島大学, 大学院・社会科学研究科, 教授 (40210306)
瀧 敦弘 広島大学, 大学院・社会科学研究科, 教授 (40216809)
千田 隆 広島大学, 大学院・社会科学研究科, 助教授 (00304387)
鈴木 喜久 広島大学, 大学院・社会科学研究科, 助教授 (50311808)
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Keywords | 公共財 / 公共事業 / 非対称情報 / プリンシパル・エージェント問題 / 最適資源配分 / 競争均衡資源配分 / インセンティブ制約条件 / メカニズムデザイン |
Research Abstract |
本研究の目的は、家計と企業の最適化行動を織り込んだうえで、実行可能な経済政策の効果を、実証的・規範的に分析することである。(研究計画調書「研究目的」参照。)3年計画の最終年度である、平成16年度では、以下のような研究成果が得られた。 1.二村博司、「我国の公共事業問題」、広島大学経済論叢、第28巻第3号、2005年3月、pp.7-34。この研究では我国の公共事業に関わる問題の現状を、データを概観することによって整理した。研究内容は以下の3つの節から構成される。まず第1節で我国の経済状況および公的部門の財政状況を把握した上で、以下の研究の基盤となる、公共事業に関する統計データについて概観した。続く第2節では戦後の我国における経済政策を、公共事業を中心として概観し、今日のような公共事業の肥大化に至った経緯について考察した。第3節では、先述した経済政策の果たすべき3つの役割について、公共事業を中心とした考察を行った。具体的には、1990年代の不況下で顕在化した我国の抱える構造的な問題を(i)政治的要因、(ii)地方財政制度、及び(iii)情報の非対称性という3つの側面から考察し、更にこの問題を解決することが困難な理由を「効率性と公平性のトレードオフ関係」に求めた上で、具体的な問題解決方法にっいての提言を試みた。 2.二村博司、「公共財需要過大予測問題」、広島大学経済学部ディスカッションペーパーシリーズNo.2005-2。この研究では政府をプリンシパル、公共財生産企業をエージェントとして、「家計による公共財需要」が企業の私的情報であるために、企業が政府に対して「家計による公共財需要」を過大に申告するために生じる問題を分析した。 これら以外に現在執筆中のものとして、次の2つがある; 3.二村博司、「公共財費用過大予測問題(仮題)」 4.二村博司、内藤達郎^*、「公的医療保険制度改革の厚生分析(仮題)」 ^*広島大学社会科学研究科
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Research Products
(1 results)