2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14340022
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
中居 功 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (90207704)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
諏訪 立雄 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40109418)
武部 尚志 お茶の水女子大学, 理学部, 助教授 (60240727)
真島 秀行 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (50111456)
伊藤 敏和 龍谷大学, 経済学部, 教授 (60110178)
足助 太郎 東京大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30294515)
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Keywords | 複素力学系 / 常微分方程式 / ホロノミー / Chern接続 / Campbell-Hausdorff / 関係式 |
Research Abstract |
複素平面Cの原点を動かさない局所同型写像全体のなす群Diff(C,0)での自明でない関係式は、その存在は葉層の理論の研究から間接的に期待されているにも関わらず、現在まで見つかっていない。▽をR^n上の芽(C,0)をファイバーとする自明なバンドルにたいし、原点0∈Cで値0をとる解析的ベクトル場のなすリー環x(C,0)に値をとる接続とし、R^nにおける平行移動に関して不変であるとする。このような接続の、底空間R^nの中の閉曲線γに沿った局所ファイバー(C,0)の平行移動すなわちホロノミー写像は(C,0)の複素解析的局所同型写像であるが、それを解析関数としてテイラー展開したときの各係数を閉曲線γの形状から定まる様々な幾何的量により具体的に書き表す公式を、Campbell-Baker-Hausdorff-Chacon-Fomenkoの公式を利用して求めた。閉曲線γが例えば2本の線分を平行移動したものから成り立っているとすると、γに沿ったホロノミー写像は2本の線分に沿った二つのホロノミー写像、f, gとそれらの逆写像f^<-1>,g^<-1>の合成で書き表せる。この合成写像のテイラー係数が全て0となるための条件を、▽と平曲線γの条件として求めた。この方法により、定数項を持たないCの形式的同型写像の自明でない関係式が非常に豊富に存在することを発見した。
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