2002 Fiscal Year Annual Research Report
低次元磁性体における多体相互作用および量子相転移の理論的数値的研究
Project/Area Number |
14340099
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高橋 実 東京大学, 物性研究所, 教授 (40029731)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂井 徹 東北大学, 理学部, 助教授 (60235116)
城石 正弘 東京大学, 物性研究所, 助手 (80323632)
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Keywords | 低次元系 / スピン系 / 厳密解 / ベーテ仮説 / 相関関数 / 熱力学 / 厳密対角化 / 磁化曲線 |
Research Abstract |
・新しい積分方程式を用いたXXX模型の高温展開 1次元ハイゼンベルグ模型の比熱、帯磁率等の熱力学的諸量の高温展開は、これまでは有限クラスター法を用いて24次まで計算されていた。一方、従来の熱力学ベーテ仮説方程式に基づく高温展開の計算は原理的に可能ではあるものの、高次の項までの系統的な計算は困難であった。ところが新しい積分方程式を用いて100次の項まで計算することに成功した。さらに、得られた展開係数にPade近似を施し、量子転送行列法を用いた数値計算と比較した。 ・Hubbard模型におけるBethe仮説方程式と高温展開との比較 この積分方程式は無限個の未知関数を持っているが有限個になるようにカットオフを行い、かつ非線形の方程式を解くのにケプラー法でなくてニュートン法を適用する。一般に熱力学的量はグランドポテンシャルの微分で表されるので線形の積分方程式を解かねばならないが、この方程式はニュートン法で使った線形演算と全く同様に行うことができる。1回の線形演算でエネルギー、エントロピー、磁化、粒子数密度等の1次の熱力学的量がすべて計算できる。 ・1次元ハイゼンベルグ模型の相関関数 この系の相関関数については最近接相関および第2近接相関が知られていたが我々は第3近接相関を厳密に求めることができた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] M.Shiroishi, M.Takahashi: "Integral Equation Generates High-Temperature Expansion of the Heisenberg Chain"Physical Review Letters. 89,No.11. 117201-1-117201-4 (2002)
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[Publications] H.E.Boos, V.E.Korepin, Y.Nishiyama, M.Shiroishi: "Quantum correlations and number theory"Journal of Physics A : Mathematical and General. 35. 4443-4451 (2002)
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[Publications] M.Takahashi, M.Shiroishi: "Thermodynamic Bethe ansatz equations of one-dimensional Hubbard model and high-temperature expansion"Physical Review B. 65. 165104-1-165104-9 (2002)
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[Publications] T.Sakai, M.Takahashi: "Spin flop in 1D quantum antiferromagnets"Prog.Theor.Phys.. Suppl.No.145. 125-129 (2002)
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[Publications] S.Yamamoto, T.Sakai, A.Koga: "Re-Entrant Quantum Phase Transitions in Antiferromagnetic Spin-1 Ladders"J.Phys.Soc.Jpn.. 71. 1250-1253 (2002)
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[Publications] A.Klumper, K.Sakai: "The thermal conductivity of the spin-1/2 XXZ chain at arbitrary temperature"J.Phys.A : Math.Gen. 35. 2173-2182 (2002)