2003 Fiscal Year Annual Research Report
非球面レンズ創成のための新3次元レーザマイクロ加工法に関する研究
Project/Area Number |
14350066
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
池野 順一 埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (10184441)
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Keywords | レーザ加工 / 非球面レンズ / 塑性加工 / 転移点 / 線膨張係数 / ガラス / 割断 / マイクロ加工 |
Research Abstract |
光通信やIT産業の著しい発展に伴って、超精密微細光学部品の需要が高まっており、非球面レンズなどの加工法が問題となっている。国際競争力を付けるためには、多品種少量生産にも対応し、低コストなクリーンな超精密微細加工法の開発が強く望まれている。そこで、本研究では非球面レンズ創成のための新3次元レーザマイクロ加工法として、2つの加工法を提唱し、その確立を目指す。 1.線膨張係数の急激な変化を利用した凸非球面レンズ創成法・・・レーザで局部を急加熱し、転移点以上の温度にすることで凸部が形成できる。この時のビーム強度分布や熱拡散を考慮して凸非球面レンズの創成を試みる。また、型やスタンピングなど塑性加工と併用することも試みる。本加工法を以降「マイクロ塑性法」という。 2.熱歪みの精密微細制御による凹非球面レンズ創成法・・・ある条件でパルスレーザを照射すると、凹面形状が創成される。これは熱歪みが生じ、ある境界面で引っ張り応力が発生するためである。これを基にしてビーム強度分布を制御、もしくはCWビームスポット高速走査によるエネルギー分布制御によって、精密微細熱歪み分布を形成し、非球面マイクロレンズの創成を試みる。本加工法を以降「マイクロ割断法」という。 以上の新3次元レーザマイクロ加工法の信頼性を向上させ、実用化できるよう育成する。 本年度は初年度の研究成果に基づいて、2つの加工法を高機能化すべく実験を主体として活動した。 1.非球面創成のための装置構築:ビーム整形レンズの作製のための装置構築が完了した。 2.マイクロ割断のための本実験:YAGレーザによる割断実験、レーザ吸収率の制御に成功した。 3.マイクロ塑性のための本実験:ビーム走査による塑性加工に成功した。 4.理論計算:マイクロ割断、マイクロ塑性のシミュレーションを行い、大方の傾向が示せた。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] T.Goto, T.Hashimoto, M.J.Uddin, J.Ikeno: "Manufacturing of Micro Optics by Laser beam"International conference on leading edge manufacturing in 21st century (LEM21). 1. 867-872 (2003)
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[Publications] 池野順一: "レーザ加工の現状と将釆"砥粒加工学会誌. 47-5. 225-228 (2003)
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[Publications] 池野順一: "レーザトラッピングを用いたマイクロファブリケーション"セラミックス. 38-11. 877-879 (2003)
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[Publications] 堀田啓文, 池野順一: "ガラスのレーザ3次元加工に関する研究,〜感光性ガラスによるマイクロオプティックス製造の可能性について〜"2003年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集. 1. 62 (2003)
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[Publications] 手島浩平, 池野順一: "レーザカラーマーキングに関する研究(第2報)〜高品位・多色化の試み〜"2003年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集. 60 (2003)
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[Publications] 中村知史, 池野順一: "レーザによるマイクロレンズ製作法に関する研究"2003年度精密工学会秋季大会学術講演会講演論文集. 186 (2003)
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[Publications] 池野順一分筆: "光デバイス精密加工ハンドブック"オプトロニクス社. 738 (2003)