2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14350078
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
保坂 寛 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (50292892)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 健 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (40178645)
板生 清 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (80245985)
|
Keywords | 発電機 / 携帯電子機器 / 腕時計 / 振動 / 自励回転 / インピーダンス制御 / 初速度制御 / 巻尺 |
Research Abstract |
機械や人間に装着し,その振動により自動的に発電する方法を研究した.本年度は,発電機の出力を増大する方法として,自励回転による方法と,人の発生力を直接電機子回転に伝える方法について検討した. 1.自励回転による高出力化 外部振動,回転錘の機械インピーダンス,回転錘の初速度が特定の関係を満足すると,錘は大車輪状に回転し(自励回転),発電効率が大幅に向上することを昨年度明らかにした.本年度は,まずインピーダンス制御について,入力振動に応じてコイル巻数を適切に変化させれば,任意の入力に対して自励回転を発生させられることを示した.錘の運動シミュレーションによりラフな発電量の推定を行い,さらにコイル巻数可変な発電機を製作して,実験により有効性を確認した.また初速度制御について,発電機をモータとして使用する方法を考案した.予備の電池を備え,発電開始時に電池から発電機に電力を供給し,適切な回転を与える.これにより自励回転が発生し,その後電源を切り離しても回転が持続することを明らかにした. 2.直接回転による高出力化 従来の自動発電機では,電機子回転力は錘の慣性力のため,携帯機器のように錘が軽い場合には大きな出力が得らない.そこで,人の腕の力を直接かつ無意識に電機子に伝達する方法を検討した.携帯電子機器として,デジタルテープメジャーを対象とした.巻尺のリールの回転により電機子を回転させ,発生電力によりセンサおよび液晶を駆する.まず,市販DCモータを発電機とするマクロモデルを製作し,システム各部のエネルギ損失を詳細に評価した.ついでこの結果にもとづき部品の最適な選定を行い,小型なシステムを製作した.発電機には,腕時計内蔵品を改造したものを用いた.テープを1回引き出すと,数秒間の液晶表示が可能となった.
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 尾崎徹, 太田暁生, 保坂寛, 板生清, 水谷隆: "デジタルテープメジャー用自動発電機の開発 第2報〜小型化の検討"マイクロメカトロニクス. 47・4. 13-24 (2003)
-
[Publications] 太田暁生, 尾崎徹, 水谷隆, 保坂寛, 板生清: "デジタルテープメジャー用自動発電機の開発 第1報〜マクロモデルによる基本性能の検討"マイクロメカトロニクス. 47・4. 1-12 (2003)
-
[Publications] K.Shiba, D.Yamamoto, S.Chanthapan, H.Hosaka, K.Sasaki, K.Itao: "Development of a miniature abrasion-detecting device for a small precision lathe"Sensors and Actuators. A109. 137-142 (2003)
-
[Publications] 尾崎徹, 小見正幸, 杉本千佳, 柴健二, 苗村潔, 保坂寛, 板生清, 佐々木健: "ヘルスケア用ウェアラブルセンシングユニットの開発研究"マイクロメカトロニクス. 47・3. 12-19 (2003)
-
[Publications] K.Hachisuka, A.Nakata, T.Takeda, K.Shiba, K.Sasaki, H.Hosaka, K.Itao: "Development of wearable intra-body communication devices"Sensors and Actuators. A105. 109-115 (2003)
-
[Publications] J.Okazaki, Y.Osaki, H.Hosaka, K.Itao, K.Sasaki: "Vibration-based automatic power generation system"Proc.IIP/ISPS Joint MIPE'03. 139-140 (2003)