2002 Fiscal Year Annual Research Report
ガラス封止一体型可溶性ポリシラン/有機色素混合EL素子の開発
Project/Area Number |
14350158
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
照沼 大陽 埼玉大学, 工学部, 教授 (10008857)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本多 善太郎 埼玉大学, 工学部, 助手 (30332563)
幡野 健 埼玉大学, 工学部, 助手 (40332316)
鎌田 憲彦 埼玉大学, 工学部, 助教授 (50211173)
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Keywords | ポリシラン / 可溶性、水溶性 / ポリジフェニルシラン / ゾルゲルガラス / EL素子 / ポリシラン封止ガラス / 有機色素混合薄膜 |
Research Abstract |
平成14年度の研究概要 ポリシランの特性を生かし単独あるいは複合して、新規なEL素子の開発を行うことを目的とし以下検討した。 1.可溶性、水溶性ポリシランの合成 ポリシランの主鎖構造はその側鎖により電子的あるいは立体的な影響を受け、その光吸収あるいは発光波長が大きく変化する。これまで知られている限り、側鎖に2つのフェニル基を有するポリジフェニルシラン(PDPS)はもっとも長波長(〜400nm)に吸収もつ化合物であるが、不溶・不融であるためデバイス化が困難である。そこで、片側のフェニル基上に長鎖アルコキシ基を導入することにより、溶媒への可溶化を検討したところC6以上の直鎖アルキル基を導入した場合に通常の有機溶媒に溶解性の良いポリジフェニルシラン誘導体を得ることができた。これらを使用してPDPSの光特性を保存したまま、スピンコート法により薄膜化可能な化合物を得ることができた。さらに、フェニル基上に四級アンモニウム基を導入することによりアルコールに可溶なポリジフェニルシラン誘導体を合成し、ゾルゲルガラス中に封止できることを明らかとした。 2.ポリシラン封止ゾルゲルガラスの作製 ポリシランは紫外光照射により主鎖が酸化し、発光効率が低下することが実用上の問題点として知られている。これに対し我々は、水溶性ポリシランをゾルゲルガラス中に導入し、主鎖が十分に伸展していること、またガラス母体の大気遮断及び保護効果により、前述の紫外光照射に伴う発光効率低下が顕著に抑制可能であることを実証した。本年は1.記載のアルコールに可溶なポリジフェニルシラン誘導体をゾルゲルガラス中に導入し、同様なガラス母体の保護効果が得られることを確認した。この技術を発展させることにより、封止膜と一体化した各種有機機能薄膜、有機ELデバイス等の可能性が示された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] N.Kamata, R.Ishii, S.Tonsyo, D.Terumura: "Electroluminescence of mixed organic dyes via resonet energy transfer from Polysilane molecules"Applied Physics Letter. 81,23. 4350-4352 (2002)
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[Publications] S.Aihara, Y.Hirano, T.Tajima, K.Tanioka, M.Abe, N.Saito, N.Kamata, D.Terunuma: "Wavelength selectivities of organic photoconductive films : Dye-doped polysilanes and zinc phthalocyanine /tris-8-hydro-quinoline aluminum double layer"Applied Physics Letter. 82,4. 511-513 (2003)