2004 Fiscal Year Annual Research Report
家庭の消費・廃棄行動のモデル化と廃棄物管理システムの形成に関する研究
Project/Area Number |
14350287
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
藤原 健史 京都大学, 地球環境学堂, 助教授 (90229071)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 譲 京都大学, 地球環境学堂, 教授 (90109033)
河瀬 玲奈 京都大学, 地球環境学堂, 助手 (90378852)
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Keywords | 家計消費モデル / 効用関数 / ごみ排出量予測 / 厨芥ごみ / バイオマス資源化 / 廃棄物管理システム / ごみ収集輸送 / システム最適化 |
Research Abstract |
平成16年度は,自治体レベルの廃棄物処理・処分システムの評価を,本研究で構築したサブモデルを統合して試行した.すなわち,(1)家計の消費行動を推計する財・サービス選好モデルと家計消費支出から環境負荷発生量を推計する家庭の物質・エネルギー収支モデルからなる家庭モデル,(2)プロセスモデルをベースとした処理・処分システムの評価モデル,そして,(3)最適な処理・処分システムの選択を行う最適化モデル,の統合と実問題へのアプローチである.(1)の家庭モデルについては,政策や社会の変化、経済の変化、家計生産技術の変化などが環境負荷発生量に与える影響を推計し、またその影響から環境に優しい政策やライフスタイルについて提案することができるモデルであり,将来の家計消費行動に影響を与える世帯類型の変化の要因を考慮に入れて,廃棄物の将来発生量を推計した.(2)の処理・処分システム評価モデルでは,関東のA市を対象にヒアリングを行い,従前の焼却,灰溶融のプロセスはもちろんのこと,厨芥の資源化を中心にメタン発酵プロセスや家庭用コンポスト機などの個々モデルおよびごみの収集・輸送を含めた廃棄物管理システム全体のモデルを構築した.これらの資源化政策の効果は,家庭における環境保全や資源リサイクルの意識と強く関係しており,家庭モデルでの意識変化(ごみ分別率や家庭用コンポスト機の購入)が総体として二酸化炭素排出量やエネルギー消費量,埋立処分量などの環境負荷とごみ処理コストに与える影響を定量的に評価した.さらに(3)を用いて,資源化に限らず廃棄物・資源化システム全体について,人口やライフスタイルが変化する将来においての最適なシステムの探索を行った.
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Research Products
(6 results)