2002 Fiscal Year Annual Research Report
放射光による高分解能屈折・拡大マンモグラフィの基礎研究
Project/Area Number |
14370281
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
東田 善治 九州大学, 医学部, 教授 (80128305)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大喜 雅文 九州大学, 医学部, 教授 (10160441)
徳森 謙二 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助手 (40253463)
豊福 不可依 九州大学, 医学部, 教授 (10117179)
兵藤 一行 高エネルギー加速研究機構, 助手 (60201729)
宇山 親雄 広島国際大学, 保健医療学部, 教授 (30026059)
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Keywords | 放射光 / マンモグラフィ / 単色X線 / 高分解能 |
Research Abstract |
乳癌の早期発見にはX線写真(マンモグラフィ)が最も有効な方法であるが、現在行われているフィルム系やディジタルシステムで描出できる微小石灰化の大きさは、200〜300ミクロン程度が限界である。本研究では、マンモグラフィのための新しい画像診断法の確立を目指して、大型放射光(SPring-8、およびAR(高エネルギー加速器研究機構 KEK))を利用した単色X線による超高分解能マンモグラフィの開発を目指した基礎研究を行うことを目的とする。平成14年度は、以下の研究を行った。 (1)結晶による拡大光学系の設計・製作(豊福、徳森) 屈折イメージングのための拡大率2〜10倍の非対称反射結晶を設計・製作した。 ・素材となる直径6インチのシリコン単結晶ロッドから非対称結晶を切り出す。 ・結晶をモノクロメータ本体の台にとりつけ、X線により反射強度等の測定を行った。 (2)蛍光X線による拡大光学系の設計・製作(東田、豊福、徳森) 拡大率5〜10倍の超拡大撮影を行う為には既設の蛍光X線源の焦点サイズを小さくすることが必要不可欠であるので、現在の蛍光X線源(焦点サイズ1.0mm)に以下の改造を行った。 ・直径0.5mm, 0.1mm, 0.05mm, 0.03mmの穴のあいたコリメータを用いて一次(入射)放射光を絞るシステムを開発した。 ・マイクロビームの軸あわせを効率よく行うビームアラインメントシステムを開発した。 (3)アナログおよびディジタルマンモグラフィの画像特性の測定(東田、豊福、徳森、大喜) 放射光による高分解能マンモグラフィと比較するために、現在行われているX線マンモグラフィの画像特性、および物理特性を測定した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 坂本弘巳 他: "K-エッジフィルタを組み合わせた胸部X線撮影-実験およびモンテカルロシミュレーションを用いた研究-"久留米医学会雑誌. 64巻・10号. 284-294 (2001)
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[Publications] 東田善治: "マンモグラフィの歴史とわが国の現況"日本放射線技術学会九州部会誌. 1巻・1号. 7-14 (2002)
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[Publications] F.Toyofuku et al.: "Comparison of Parallel and Fan-Beam Monochromatic X-Ray Ct Using Synchrotron Radiation"Proceeding of the Third Korea-Japan Joint Meeting on Medical Physics. 407-410 (2002)
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[Publications] K.Tokumori et al.: "A Monochromatic X-Ray CT Using a CdTe Array Detector with Variable Spatial Resolution"Proceedings of the Third Korea-Japan Joint Meeting on Medical Physics. 411-414 (2002)
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[Publications] T.Ideguchi et al.: "A new CR sysytem with a pixel size of 50micron for digital mammograohy : Physical imaging properties and detection of subtle micro-calcifications"European Radiology (Supplement 1). 13. 397-397 (2003)