2003 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトの視性・前庭性空間認知感覚中枢の脳波双極子追跡法による研究
Project/Area Number |
14370540
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Research Institution | GIFU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
伊藤 八次 岐阜大学, 医学部, 教授 (60135192)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松波 謙一 岐阜大学, 医学部, 名誉教授 (90027491)
青木 光広 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (30283302)
水田 啓介 岐阜大学, 医学部, 助教授 (10190638)
山田 宏尚 岐阜大学, 工学部, 助教授 (80240034)
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Keywords | 脳波双極子追跡法 / 自己回転感 / 視運動刺激 / 扁桃核 |
Research Abstract |
【目的】視運動刺激により誘発される自己回転感覚(self motion)が生じるが、その中枢経路にはいまだ一致した意見が見られていない。そこで、脳波双極子追跡法(EEG-dipole tracing法)を用いてその神経経路を解明することを目的とした。 【方法】回旋性視運動刺激(黒色の大円錐内部に蛍光色の線を放射線状に貼付けたもので、速度は自由に変更可能な装置を作成した)を健常成人にあたえ、自己回転感覚が最も誘発されやすい速度を決定した。その結果、毎秒40-60度において最も誘発されやすい結果となった。そこで、刺激速度を毎秒40度、毎秒60度に設定し、左右方向に、それぞれ3分間ずつ与えた。自己回転感覚の誘発された時点で、ハンドスイッチを押し、消失した時点ではなすように指示した。また、誘発脳波の測定は国際10-20法に従い、21か所に電極をおき、心電図を同時に記録した。また、誘発前後10秒間の脳波を加算して、Brain Space Navigator(Japangraphics Ltd.)を用いて、双極子計測を行い、2次元および3次元で事前に撮影した被験者自身のCT上に表示した。また、経時的変化についても解析した。 【結果】self-motion誘発数秒から扁桃核を中心に右半球優位に表示され、刺激方向には関係なかった。その後の双極子は側頭葉方向への電位変化が推定された。現在なお、詳細なデータの解析を行っている。
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