生活排水への負担低減のための洗浄システムの開発

2003 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 14380040
• Research Institution: Osaka University of Human Sciences
• Principal Investigator: 大浦 律子 大阪人間科学大学, 人間科学部, 教授 (10149552)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 岡田 仲子 梅花短期大学, 生活科学科, 教授 (60071338) ; 渡辺 紀子 関東学院大学, 人間環境学部, 教授 (40079421) ; 小ノ澤 治子 昭和女子大学, 生活科学部, 教授 (10054149) ; 尾畑 納子 富山国際大学, 地域学部, 教授 (60201406) ; 生野 晴美 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (80110732)
• Keywords: 酸素系漂白剤 / 水晶振動子法 / エタノール / 階段洗浄 / 皮脂汚れ / 高分子ビルダー / 脂質二分子膜 / 化学的酸素要求量(COD)

Research Abstract

汚れのない清潔な生活は、われわれに快適さと健康をもたらすが、「洗う」という行為によって排出された水が環境を汚染しているのは非常に残念な現象である。衣服の洗浄もまた生活排水を汚染し、環境に負荷を与えることになる。本研究はこれらの目的に沿って、生活排水への負荷を低減するために、衣服の洗浄システムの見直しと新システムの開発を行うものである。各研究者がこの目的に向かって、洗浄に関わる主要素である、洗浄剤、洗浄助剤、被洗物、洗浄用水、洗浄溶剤について分担研究を行い次の結果を得た。まず、環境負荷の低減のための洗浄剤と洗浄助剤の開発および有効利用について、酵素の効果を確認した。また高分子ビルダー、漂白剤を配合させることにより界面活性剤を減量することができた。その折の触媒の開発についても研究を行った。次に被洗物の改良に注目し、各種防縮加工を行った羊毛の水系洗浄について効果を得た。また、洗浄用水および洗浄溶液の改良により油性汚れに対して洗浄効果を上げることができた。これらの総合的な研究プロジェクトの成果により、洗浄による生活排水への負荷を低減することが可能となった。

Research Products

• [Publications] 大浦律子: "漂白剤入り洗剤の洗浄性と河川水への影響"大阪人間科学大学紀要. 第3号. 141-146 (2004)
• [Publications] 尾畑納子: "洗浄システムへの電解水の応用"富山国際大学地域学部紀要. 第4巻. 135-141 (2004)
• [Publications] 中村順子: "酸化漂白によるアクリジンオレンジの退色におよぼすマンガンポルフィリン誘導体の影響"大阪人間科学大学紀要. 第3号. 147-153 (2004)