2002 Fiscal Year Annual Research Report
新整備計画にて実現される普通教室環境での英語教育支授システムの開発
Project/Area Number |
14380072
|
Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
渡辺 浩行 宇都宮大学, 教育学部, 助教授 (40275805)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
影戸 誠 日本福祉大学, メディア教育センター, 助教授 (50351086)
五十嵐 義行 東京国際大学, 国際関係学部, 助教授 (00222844)
山本 涼一 帝京科学大学, 理工学部, 助教授 (20278162)
伊藤 博康 株式会社内田洋行, 教育システム事業部, 主幹研究員
|
Keywords | ミレニアム・プロジェクト / 英語教育支援システム / ICT / Diital Divide / Enlish Divide / Communication Divide / Incentive Divide / ディジタルコンテンツ |
Research Abstract |
三年間にわたる本研究の初年度では「アジアの英語教育・教育のICT化の視察」「新整備計画(ミレニアム・プロジェクト)によって普通教室環境に設置される機器の整備」に重点的に取り組んだ。後者の設備備品は現在研究代表者の渡辺研究室に常設してあり、これから2年間の「英語教育支援システム」の開発に活用していくことになる。 前者の海外視察では、シンガポール、タイ、韓国、ベトナム、カンボジア、フィリッピンを訪ね、さらに研究者の一部は個人的に台湾へも視察に出かけた。その結果、国と国の間だけでなく、同一国内においても「格差」のあることを再認識した。その主なものとして、情報(教育)格差(Digital Divide)、英語格差(English Divide)、コミュニケーション格差(Communication Divide)、学習動機づけ格差(Incentive Divide)の4つを挙げることができる。 この4つの格差は学習者個人にもそのままあてはまる。つまり、過去・現在・未来にわたり、個々の学習者が自分の中にある4つの格差のどれをどのように埋めていくかという問題である。情報活用能力、英語力、コミュニケーション能力、学習意欲を未来に向かってどのように高めていくかということが課題となる。もちろん、この4者が相互補完の関係にあることは言うまでもない。 英語教育学習支援シスデムの開発にあたり、この4つの視点で新しい教室環境をとらえ、この4つの視点で使用するデジィタルコンテンツの活用を検討していく必要がある。その際、小中高大の校種の違いを踏まえつつも、その連携を図ること、また、日本国内だけでなく、アジアを中心とする諸外国との交流を進めること、が開発システムの汎用性を高めることになる。日本の場合、とりわけCommunication DivideとIncentive Divideが今後さらに深刻な問題になると思われる。今後は、その問題解決を意図した英語教育学習支援システムの開発をめざすことにする。
|