2003 Fiscal Year Annual Research Report
高等教育における授業コンテンツのファジィ評価と統合的教育システムの開発研究
Project/Area Number |
14380083
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
北垣 郁雄 広島大学, 高等教育研究開発センター, 教授 (20016679)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
匹田 篤 広島大学, 経済学部, 助教授 (50335642)
岩田 光晴 広島大学, 高等教育研究開発センター, 助教授 (90346536)
大膳 司 広島大学, 高等教育研究開発センター, 教授 (60188464)
但馬 文昭 横浜国立大学, 教育人間科学部, 教授 (10236523)
山下 元 早稲田大学, 政経学部, 教授 (40112990)
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Keywords | 教育評価 / ファジィ理論 / アンケート / 大学教育 |
Research Abstract |
本研究は、大学と教育評価に関するものである。授業のコンテンツを評価し、その評価結果とコンテンツをともにコンピュータに格納し、利用者が評価結果を参照しつつ所望のコンテンツを鑑賞・学習できるような統合教育システムを構築する。授業コンテンツそのものの構築は時期尚早と考え、これを授業用教材とみなす。 コンテンツを格納するコンピュータシステムは、幸い、他予算にて実現と相成った。そこでは、OKIの学習支援システムを導入し、教室の後ろに設置されたリモコン式カメラの動画像を講義用サーバーに取り込むようにした。サーバーには、動画像のほか、PowerPointのスライドも格納できるようになっている。一方、学生用端末ではどの講義を閲覧するかの情報をコンピュータ入力できるようになっている。そして、当該講義に対する評価結果は、OKIのシステムでは、アンケートサーバーに直接連携が難しいため、講義サーバーの講義一覧画面にてダミーのPowerPoint素材を用意しておき、その一スライドにアンケートサーバーのURLを記入しておく。そして、それをクリックして、アンケートサーバーにリンクすることができるようになっている。少々面倒ではあるが、システム改善は将来の課題と思われる。 一方、評価システムは、コンテンツの評価に資するものであるが、評価用アンケートの構成自体は、特定の評価対象に限定されるものでなく、汎用性をもつ。その点を考慮しつつ、アンケートシステムの構成をはかっている。評価システムは、評価を依頼する者(教授者)が制作する評価用質問の登録、評価者(学生)の回答および回答結果の集計と表示から構成される。アンケートの制作では、3種類の提示方法を可能にしている。一つは、各項目表現に対する賛成の度合いを多肢選択式として回答するものである。一つは、それに加え、各項目の存在価値の度合いを回答するものである。これにより、学生各個のアンケートそのものに対する評価を行う。一つは、それに加え、一つの項目(元項目)に対して、内容がほぼ同等と判断されたいくつかの下位項目を加えたものである。学生は、元項目と下位項目のいずれか一方に回答することができる。回答数が多すぎ負担が多いと感じる学生は、ただ一つの元項目に回答すればよい。一方、元項目では表現が具体的なくわかりにくい、と感じる学生は下位項目に回答すればよい。 以上のようなテンプレートをもたせたアンケート制作・回答システムを制作した。 その評価システム、評価用講義の開発と検討、大学教育や評価のあり方、さらには評価問題の発展的課題については、各所で発表した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 北垣 郁雄: "情報教養コース「概念図の表現スキル」の開発"日本教育システム情報学会. 20・3. 333-338 (2003)
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[Publications] 北垣 郁雄: "電子アンケートにおける表示方式の一検討"日本教育システム情報学会. 20・3. 304-309 (2003)
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[Publications] 北垣 郁雄: "大学院カリキュラムの開発"大学と教育. 36. 54-68 (2003)
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[Publications] Kitagaki I.: "Full Electronic Voting Model"Proc.of IRMA. 230-231 (2003)
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[Publications] Kitagaki I.et al.: "Harmonious Fosterage of Human Resources for Training Researchers and the Curriculum Vision"Proc.Int'l Conf.on Education. 50 (2004)