2002 Fiscal Year Annual Research Report
心身状態と認知情報処理を融合させたプラントオペレータモデルの開発と応用
Project/Area Number |
14380179
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
西谷 紘一 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (10029572)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今福 啓 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (90314533)
黒岡 武俊 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (90273846)
山下 裕 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教授 (90210426)
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Keywords | 認知情報処理モデル / 心身状態 / ダイナミックシミュレーション / ヒューマンエラー / ヒューマンエラーシミュレーション / プラントオペレーション |
Research Abstract |
本研究は、プラント運転の異常時におけるヒューマンエラーを含むオペレータの行動を、認知情報処理モデル(オペレータモデル)を用いたダイナミックシミュレーションによって理解し、対策を考えるのに役立てる方法を開発することを目的としている。 プラントの状態、オペレータの行動、オペレータの心理状態は互いに複雑に影響を及ぼし合う。これまでプラント運転現場で共有されているこれらの知見を計算機上のシミュレーションによって理解するため、先に開発した認知情報処理モデルにオペレータの心理状態および注視点と視野を追加して、心身状態を考慮した新しいオペレータモデルを開発した。このモデルでは、ヒューマンエラー発生のメカニズムを認知情報処理プロセスレベルで詳しく考察するため、各プロセッサおよび記憶のパフォーマンスに影響を及ぼすいくつかのパラメータを導入した。先と同様に作成したモデルをPC上に実装し、ボイラープラントシミュレータと結合して、代表的なヒューマンエラーについて、シミュレーションによって再現出来ることを確認した。特定の機能要素が直接エラーを引き起こす場合はもちろんのこと、いくつかの機能要素の挙動が複合してエラーが発生する場合について、シミュレーションを用いてそのメカニズムを詳細に解析できる可能性を示した。またこのようなシミュレーションを用いた検討によって、より的確なヒューマンエラー防止策を考えることができることを示唆した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 金 銀花: "心理状態を考慮したオペレータモデルの開発"日本プラント・ヒューマンファクター学会誌. 7・2. 86-96 (2003)
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[Publications] Taketoshi Kurooka: "Thinking State Monitoring Using Plural Physiological Signals"Proceedings of IEEE International Conference on Systems, Man And Cybernetics (SMC'02). WP1N4-1-WP1N4-6 (2002)
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[Publications] Yinhua Jin: "A Cognitive Information Processing Model for Analysis of Plant Operator Errors"Proceedings of 2^<nd> International Symposium on Design, Operation and Control of Chemical Processes (PSEAsia2002). 313-318 (2002)
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[Publications] Opat Orapimpan: "Support System for Emergency Training in Plant Operations"Proceedings of 2^<nd> International Symposium on Design, Operation and Control of Chemical Processes (PSEAsia2002). 345-350 (2002)