2004 Fiscal Year Annual Research Report
超音速ノズル流による緩和時間差レーザーおよび放電励起重畳に関する研究
Project/Area Number |
14380213
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
佐藤 浩之助 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (80023737)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
間瀬 淳 九州大学, 産学連携センター, 教授 (00023325)
内野 喜一郎 九州大学, 総合理工学研究院, 教授 (10160285)
秋山 秀典 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (50126827)
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Keywords | 基礎プラズマ / 衝撃波プラズマ / ガスダイナミックレーザー / 超音速ノズル流 / プラズマ計測 |
Research Abstract |
衝撃波管と超音速ノズルを用いたガスダイナミック的反転分布生成法は、熱的励起を行った後、原子分子の各種エネルギーレベル間での緩和時間の差を利用して分布を反転させると同時に、ノズル流による急速冷却により下準位の失活を促進させ反転分布を増大させるものである。これは反転分布を得る方法として非常にユニークなものであり、かなり以前に一時期研究が行われたがその後あまり手をつけられていないものである。本研究計画では熱励起レーザーとして、衝撃波プラズマから超音速ノズル流を作りだし、反転分布生成過程についての基礎的研究を各種気体に関し詳細に行うとともに、反転分布をさらに増大させることを目指して、超音速ノズル流へ放電励起を重畳する方式を新しい方法として提案し試行研究を行う。本年度は、まず小型ショックチューブ(Shock Tubeは内径約100mm,ノズルは、ノズル高1.0mm,面積比15,チャンネル幅約100mm程度)の製作を行った。 この設計にあたって、これまでに通常行われていた隔膜式は、各ショットごとに行う大気開放にともなう不純物混入の問題や実験の再現性の問題、さらに実験時間の問題などが指摘されていた。今回、これらを克服する方策として、高圧動作2重ピストンを用いる方式を考案し、設計製作を行い、開発実験を進めてきた。この過程で、ピストン動作の問題およびO-リングの破断の問題などが発生したが、それぞれの工夫によりこれらを解決し、衝撃波を発生させることに成功した。 また、開発した無隔膜ショックチューブを用いて、各種混合ガスの衝撃波特性実験を行い、衝撃波速度に関する初期高圧室・低圧室圧力依存性などの詳細なデータを取得することに成功した。 今後の予定としては、以下のような順序で研究を進める。 (1)CO_2N_2-He系によるGDLの詳細研究(Stagnation温度・密度依存性、ノズル配位依存性等) (2)各種ガスによる新しい波長領域でのGDL研究、 (3)新しい放電励起重畳GDLの研究
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