2002 Fiscal Year Annual Research Report
可搬型・低強度ラジオグラフィのための技術開発に関する研究
Project/Area Number |
14380239
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Research Institution | Musashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
松本 哲男 武蔵工業大学, 工学部, 教授 (00139411)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
持木 幸一 武蔵工業大学, 工学部, 教授 (80107549)
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Keywords | 可搬型・低強度ラジオグラフィ / 中性子線源(^<241>Am-Be、^<252>Cf) / 非破壊検査技術 / 可視化技術 / モンテカルロ計算コードMCNP / 中性子照射場 / γ / n比 / 解像度・分解能 |
Research Abstract |
本研究は、中性子線源を利用する可搬型・低強度ラジオグラフィ(NRG)の技術開発を行うことを目的として、1)導入可能な中性子線源を用いて、ラジオグラフィに適用できる線質に優れた中性子束強度を取り出す方法について計算と実験の両方から明らかにし、2)低強度の中性子やγ線を用いる可視化技術の開発を新たに行い非破壊検査技術の高度化、フレシキビリテイ化に資することを目的としている。松本は、このNRGの基礎的研究に供する中性子照射場の設計を3次元体型の記述できるモンテカルロ計算コードMCNPを用いて行った。中性子線源には、^<241>Am-Be(37GBq)と^<252>Cf(2.0GBq)を用いた。中性子減速材・遮へい材であるポリエチレンやホウ素入りポリエチレンとγ線遮へい材である鉛やフッ化鉛の組み合わせを用いて、低γ線量率、低高速中性子束のもとでいかに最大の熱中性子束を得るかを検討し、また、目的に応じた中性子スペクトルを得るにはどのような照射場を設計すればよいかを検討した。即ち、構造材に工夫を行い、エネルギースペクトルを制御できる中性子照射場やγ線照射場を最適設計した。計算の結果、^<241>Am-Be線源は中性子放出率が小さいため照射場の熱中性子束が25ncm^<-2>s^<-1>と少なかったが、γ線の放出強度が非常に少ないので、γ/n比に優れた照射場が得られた。一方、^<252>Cf線源は、中性子とγ線の放出強度が大きいことから、中性子とγ線の比が異なる照射場の設計が可能であり、照射場での熱中性子束が4x10^3ncm^<-2>s^<-1>を得ることができた。これらの特性を利用すれば線質の違いを特徴としたラジオグラフィ実験が期待できる。持木は、低強度ラジオグラフィ用可視化技術の開発を行うにあたり、原子炉中性子ビームを利用してNRGに駆使した既存の可視化装置で、何をどこまで可視化できるか、中性子束やγ線量率をパラメータに、解像度や分解能に着目した検討を行った。これを基に、低強度ラジオグラフィ用の可視化装置の設計を行った。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Tetsuo Matsumoto: "Neutron beam design for low intensity neutron and gamma-ray radioscopy using small neutron sources"7^<th> World Conference on Neutron Radiography. 57 (2002)
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[Publications] Koh-ichi Mochiki et al.: "Color Radioscopy"7^<th> World Conference on Neutron Radiography. 179 (2002)
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[Publications] Koh-ichi Mochiki et al.: "Simultaneous neutron and gamma-ray CT"7^<th> World Conference on Neutron Radiography. 185 (2002)