2005 Fiscal Year Annual Research Report
大気取出し陽子線を用いた2次元元素マッピングSPECT-PIXE分析法の開発
Project/Area Number |
14380254
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Research Institution | HIR0SHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
遠藤 暁 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助教授 (90243609)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
静間 清 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10127657)
星 正治 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 教授 (50099090)
石川 正純 東京大学, 工学系研究科, 助手 (80314772)
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Keywords | PIXE / 元素マッピング / CdTe検出器 / ピンホールコリメーター / X線カメラ |
Research Abstract |
マイクロビームラインを有しないビームラインにおいてマイクロビームPIXEと同程度以上の位置分解能のPIXE2次元元素マッピングができる可能性を有する新しいPIXE分析技術(SPECT手法を併用したPIXE分析法:以下SPECT-PIXE分析法と呼ぶ)の開発と確立を目指す。このために、(1)CdTe検出器によるPIXE測定が可能であること、なおかつ、(2)大気取出しした陽子線で測定が行えることを確かめる。(3)SPECT法を用いた測定器配置、ピンホールコリメータの設計のためにモンテカルロシミュレーションを行う。(4)コリメータの製作と性能評価を行った後、最適条件を決定する。 これまでにCdTe検出器アレイを模擬したX線カメラを作成し測定シミュレーション行ってきた。実際のPIXE測定が実現した際にモニターとして用いる予定である。改良により初年度の500倍の感度向上が得られている。また、現在の手法による分解能は検出器表面において140μmの位置分解能が確認された。この値は、10:1の拡大率を持っピンホールコリメータを用いたときには、X線の位置分解能として14μmを与えることを確かめている。しかしながら、CdTe検出器のエネルギーの分解能は2keV程度で期待していた分解能より悪く、ショットキー型のCdTe検出器またはSi-ピンフォトダイオードの検出器アレイに変更する必要があることが示唆された。 本研究年度においては、Si-ピンフォトダイオードを用いた大気取り出しした陽子線を用いた大気PIXEをすすめた。Si-ピンフォトダイオードでは、十分な分解能が得られ土壌の元素分析を行った。またこの結果京大原子炉で行った放射化分析の結果を比較し、陽子線を用いた大気PIXEが十分に行えることを確認した。 これらのことより、Si検出器アレイを利用し10:1程度のピンホールコリメータを利用することで20μm程度の分解能で元素マッピングができることが分かった。更に分解能を上げるためにはフレネルゾーンプレートなど利用すれば分解能の向上が期待できる。
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Research Products
(1 results)