2002 Fiscal Year Annual Research Report
カルシウムチャネルを制御する新規キノン系医薬品の開発
Project/Area Number |
14380289
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
大谷 和弘 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (20203820)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秀 道弘 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (50284188)
小池 透 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (90186586)
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Keywords | microphyllone / カルシウムチャネル阻害 / ヒスタミン遊離抑制 / ベンゾキノン / 発毛活性 / 育毛活性 |
Research Abstract |
まずこの研究の第1次リード化合物となるmicrophylloneの大量分取し、取主の誘導体に誘導した。具体的には、モノあるいはジメチルエーテル体、モノあるいはジアセチル体、ジアゾメタン付加物に誘導し、ラット由来の白血病好塩基球RBL-2H3用いて、ヒスタミン有利抑制活性を測定した。その結果、モノメチル化体に活性が認められたものの、microphylloneと比較するとその活性は減弱しており、他の誘導体については活性が認められない、あるいは細胞障害性が強く活性の測定にはいたらなかった。一方、1,4-benzquinone誘導体16種について、RBL-2H3用いてヒスタミン有利抑制活性を測定したところ、そのうち5種の化合物にはmicrophylloneと同等あるいはそれ以上のヒスタミン有利抑制活性が認められた。Microphylloneについて、RBL-2H3細胞を用いてカルシウム蛍光剤を利用した細胞内カルシウムの動態を観察したところ、IC50値付近では細胞内カルシウム小胞からのカルシウムの遊離は阻害せず一過性のカルシウム濃度の上昇が認められたが、それに引き続いて発生する細胞外カルシウムの細胞内への流入は完全に阻害していた。また、80μMでは細胞カルシウム小胞からのカルシウムの遊離も完全に抑制した。同様の結果はカルシウムの放射性同位体を用いた実験でも得られた。以上の結果から、microphylloneの抗アレルギー作用は、主として細胞膜におけるCRACチャネルの阻害によるものであることが示唆された。現在、活性の認められた化合物群についても、同様の研究を実行中である。この実験の過程で、ミクロフィロンが強い発毛活性を示すことがわかり、カルシウムチャネルとの関係について現在研究を進行している。
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