2004 Fiscal Year Annual Research Report
聴覚障害乳幼児と保護者に対する最早期教育的支援プログラムの開発
Project/Area Number |
14510327
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Research Institution | The National Institute of Special Education |
Principal Investigator |
佐藤 正幸 独立行政法人国立特殊教育総合研究所, 教育支援研究部, 総括主任研究官 (50222021)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小田 侯朗 独立行政法人国立特殊教育総合研究所, 教育支援研究部, 総括主任研究官 (30158828)
小林 倫代 独立行政法人国立特殊教育総合研究所, 教育相談センター, 総括主任研究官 (00300715)
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Keywords | 新生児聴覚検査 / 乳幼児 / 聴覚障害 / 保護者支援 |
Research Abstract |
1歳未満の聴覚障害乳幼児及び保護者に対する教育的支援プログラムを開発することを目的とする。今年度は、次に示す方法でプログラム開発のための基礎資料収集を行った。 ○昨年に引き続き国内の聾学校における乳幼児教育相談の現状を訪問によって収集し、教育的支援プログラム開発の基礎資料とした。 ○保護者記録と聴力検査の際の聴性行動記録との関連を検証した。 ○乳幼児と保護者に対するコミュニケーション及び発達支援について検討を行なった。 その結果以下のような知見が得られた。 ○新生児聴覚検査で聴覚障害と診断された直後の子どもと保護者に対する支援については、初回の相談の重要性、教育的支援については保護者・子どもの関係作りにおける支援の重要性、多方面領域からの支援については領域間の調整の必要性が課題として出された。 ○保護者記録の中にみられる乳幼児の日常生活での音に対する反応(例えばある音にびっくりする、関心を示すなど)は、聴力検査での聴性行動を判断するために有効な指標となることが明らかにされた。 ○コミュニケーション及び発達支援についてはきこえ(聴覚)の発達だけではなく、保護者と乳幼児のコミュニケーション関係が促進されるための支援、乳幼児の精神面、行動面をどのようにみるかという保護者に示唆する支援が重要であることが明確となった。 さらにプログラムの1つとして聴覚障害乳幼児と保護者の支援に関わる担当者が、教育的支援を行う際に必要とされる手順を構築した。
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