2004 Fiscal Year Annual Research Report
『海東諸国記』研究-「本の歴史」から見る東アジア対外関係史
Project/Area Number |
14510390
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Research Institution | International Christian University |
Principal Investigator |
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Keywords | 『海東諸国記』 / 地図 / 写本 / 通信使 / 朝鮮王朝 / 徳川幕府 / 古活本 |
Research Abstract |
平成16年度に、『海東諸国紀』の写本、新刊行の翻訳本や関連する史料蒐集などの研究活動を日本国内、韓国で行なった。日本では、島原図書館、東洋文庫茨城大学図書館や東北大学図書館などで、韓国では、韓国国立中央図書館、国史編纂委員会、韓国陸軍士官学校博物館、ソウル歴史博物館などで文字史料と画像史料の調査と史料蒐集を行なった。 平成15年度の研究成果を重ねて、韓国学の研究会の例会で『海東諸国紀』の地図について発表した。『海東諸国紀』地図の研究にはより細かく入って、三枚の朝鮮地方図に記載されている朝鮮地名の行政史と日本交流との関係を調査し、朝鮮王朝時代の文字史料と朝鮮後期の官選地図、特に、いわゆる「郡県図」を集めた。2005年4月に、歴史地理の学会でも発表することになった。また、韓国のソウル大学校韓国文化研究所から、『海東諸国紀』の写本と『海東諸国紀』の韓国・日本での引用と解釈についての歴史本の執筆が依頼された。このプロジェクトは平成16年度も含めて行なっている写本系統と執筆者の研究や徳川時代におけるこのテキストの使用と朝鮮後期におけるの使用に関する研究に基づく。その調査を日本史料と朝鮮史料を使い、深く進めて行く。 『海東諸国紀』の翻訳も進んだ。2005年に、新たな韓国語翻訳本が出版された。この本も含める四本の韓国語翻訳を比較している。『海東諸国紀』の中の「日本国紀」条に集まった道別の地理・経済情報と日本からの交流者に関する研究を終えて、朝鮮王朝が定めた海上交流者に対する規則条の翻訳に集中している。
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Research Products
(1 results)