2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14510603
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
中島 由美 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 教授 (20155732)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沼野 光義 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助教授 (40180690)
佐藤 昭裕 京都大学, 大学院・文学研究科, 教授 (50135498)
坂内 徳明 一橋大学, 大学院・言語社会研究科, 教授 (00126369)
伊東 一郎 早稲田大学, 文学部, 教授 (60151495)
望月 哲男 北海道大学, スラヴ研究センター, 教授 (90166330)
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Keywords | スラヴ言語学 / 国際スラヴィスト会議 / スロヴェニア / スラヴ民俗文化研究 / ロシア・東欧諸語研究 / ロシア・東欧文学研究 / スラヴ研究文献目録 |
Research Abstract |
平成15年度の研究実績は、以下の2点にまとめられる。 1)国際スラヴィスト会議への参加: 第13回国際スラヴィスト会議は15年8月、スロヴェニアで開催され、本研究代表者中島、および研究分担者の佐藤、伊東、三谷、村田の計5名が報告を行った。これに先立ち準備作業として、5名の研究発表内容を検討し、意見交換を行った。開催国事務局における参加人数確定の遅れのため、昨年度に予定していた報告論文集は、研究分担者の研究論文も含めて15年7月に刊行された。代表5名の研究報告は高い評価を得、我国スラヴ研究の実績アピールに貢献した。研究内容は勿論であるが、少ない割当て人数の中で、発表分野・研究対象言語等のバランスの良さが評価され、またパソコンを効果的に活用した発表の技術的レヴェルの高さも注目された。今回は韓国・中国・インドなど、他のアジア諸国の参加がなく、欧米・アジア間の情報収集ならびに発信地としての我々の役割が改めて認識された。研究報告者に加えて、本研究の基礎確立に尽力された佐藤純一団長(東京大学名誉教授)他の参加者も積極的に討論に参加し、各国研究者との情報交換を積極的に行った。理事会においても日本の実績は高く評価され、今後の協会運営について客観的視点から意見を表明し、注目された。帰国後10月に研究集会を行い、会議の報告を行うとともに、今後の活動について検討を行った。 2)スラヴ研究文献目録刊行準備作業: 15年度は昨年に引き続き研究分担グループごとに、最近5年間の我国における主要スラヴ研究の動向の整理・総括を行った。文献目録の発表については、従来のような印刷物だけでなく、Webサイト上での公開が必要不可欠である、との認識を確認し、中島・佐藤を中心として、ホームページ開設のための準備作業を前進させた。この作業については、本研究の研究補助者である若手研究者の支援を得、技術的にも大きな進展があった。この成果は来年度の活動に生かされる予定である。
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Research Products
(26 results)
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[Publications] Jуми Haкaцимa: "Елна cпopeдбa во однос на формираюето на стандардниот jаэик : Mодерно време во Mакедониja и Jaпониja."Mегуробен научен собцр ДЕЛОТО НА КРСТЕ МИСИРКОВ. (印刷中). (2004)
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[Publications] Yumi Nakajima(中島由美), (共同執筆Sawaki, Fukushima): "Dialect Corpus as a Resource for Dialect Dictionary."Proceedings to 4th In terna tional Congress of Dialectologists and Geolinguists.. (印刷中). (2004)
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[Publications] 中島 由美: "千野栄一教授と南スラヴ語学文学研究"創価大学 スラヴ東欧研究センター資料集. No.10. 25-29 (2003)
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[Publications] 坂内 徳明: "ロシアのウサーヂバ(貴族屋敷)文化研究序説(1)"一橋大学研究年報 人文科学研究. 41. 153-192 (2004)
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[Publications] 佐藤 昭裕: "ルシの人々は如何に死んだか-umbretiとprestavitise-(上)"京都大学文学部研究紀要. 42. 65-123 (2003)
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[Publications] 佐藤 昭裕: "古ロシア年代記における人の死を表す表現"古代ロシア研究. 21. 45-78 (2003)
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[Publications] 佐藤 昭裕: "Цитаъl из Ъиблии в<<Повести временнъlх пет."Comparative and Contrasuive Studies in Slavic Languages and Literatures. Japanese Contributions to the Thirteenth International Congress of Slavists.. 5-38 (2003)
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[Publications] MITANI Keiko(三谷 恵子): "Perfekt u starocakavsom jeziku. Uporaba i gramaticko znacenje u stednjovjekovnim tekstovima."Comparative and Contrasuive Studies in Slavic Languages and Literatures. Japanese Contributions to the Thirteenth international Congress of Slavists.. 39-56 (2003)
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[Publications] 三谷 惠子: "中世南スラヴ法文献の統語論的特徴-スラヴ語比較統語論のために"ロシア語ロシア文学研究. 35号. 11-18 (2003)
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[Publications] 三谷 惠子: "上ソルブ語の語彙目録の変化と標準語形成の過程"西スラヴ学論集. 6(印刷中). (2004)
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[Publications] 服部 文昭: "К вопросу о древнрусской системе прошедшего времени в живой речи XII в."Comparative and Contrasuive Studies in Slavic Languages and Literatures. Japanese Cornribuuons to the Thirteenth international Congress of Slavists.. 57-67 (2003)
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[Publications] 沼野 充義: "ポストモダニズムを超えて--ロシア・東欧における文化的アイデンティティの模索"ロシア・東欧研究. 31. 38-55 (2003)
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[Publications] 沼野 充義: "ロシア・ユートピアニズムの詩学"岩波講座 文学8 超越性の文学〔単行本所載論文〕. 第8巻. 133-155 (2003)
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[Publications] 村田 真一: "Между ритуалом и искусством : Теагр НО и русская драматургиЯ начала 20 века"Comparative and Contrasuive Studies in Slavic Languages and Literatures. Japanese Cornribuuons to the Thirteenth international Congress of Slavists.. 69-90 (2003)
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[Publications] 望月 哲男: "現代風ドストエフスキイ:伝説と加工"スラブ研究センター研究報告シリーズ『現代文芸研究のフロンティア(IV)』. No.93. 41-64 (2003)
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[Publications] 望月哲男: "ロシアの北/北のロシア"スラブ研究センター研究報告シリーズ『現代文芸研究のフロンティア(IV)』. No.93. 89-100 (2003)
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[Publications] 望月哲男: "社会主義リアリズム論の現在"岩波講座 文学10 政治への挑戦. NO.93. 93-111 (2003)
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[Publications] 栗原 成郎: "ロシア産育習俗考"創価大学外国語学科紀要. 第13号. 23-45 (2003)
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[Publications] 栗原 成郎: ""不浄の日々"-ブルガリアの民間信仰におけるクリスマス期"創価大学外国学科紀要. 第14号. 1-24 (2004)
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[Publications] 伊東一郎: "接頭辞の詩学と哲学:pa3-とco-"早稲田大学文学研究科紀要. 48輯・第2分冊. 85-102 (2003)
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[Publications] 伊東一郎: "カルパチア・ウクライナ人の現在"オスノーヴァ. 2. 3-21 (2003)
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[Publications] Итио Ито(伊東 一郎): "Вахтин Якобсон"Диалог.Карнавал.Хронотоп.. 2003,No.1-2. 234-244 (2003)
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[Publications] Итио Ито(伊東 一郎): "Функция видения и формы хронотопа в фолъклорном тексте."Comparauve and Conirastive Sudies in Slavic Languages and Literatures. Japanese Contributions to the Thirteenth International Congress of Slavists.. 2003,No.1-2. 91-109 (2003)
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[Publications] 三谷 恵子: "ソルブ語辞典"大学書林. 474 (2003)
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[Publications] Мицуёси Нумао(沼野充義編): "Теория катастрофы : Современная японская проза"Иностранка(Москва). xxiv+502 (2003)
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[Publications] 村田真一, 押村高編: "「逆説のユートピア-ロシア知識人のアメリカ館」帝国アメリカのイメージ"早稲田大学出版会(印刷中). (2004)