2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14530161
|
Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
野口 宏 関西大学, 総合情報学部, 教授 (40208327)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山名 年浩 関西大学, 総合情報学部, 教授 (90151745)
|
Keywords | 情報サービス / 事業創造 / パートナーシップ / 起業家教育 / 情報資本主義 / ネットワーク経済 / モジュール / マイクロビジネス |
Research Abstract |
本年度は本研究の2年目で中間年に当たり、本年度の研究実施計画に基づいて以下のように研究を進めた。 野口はネットワーク経済分析を担当し、大学院生の研究協力者とともに中小企業ネットワークの事例調査を行い、ネットワーク化の条件について分析した。 またネットワーク経済の特質をモジュール分業ととらえ、これを分業の歴史の中に位置づけて分析するとともに、ネットワーク経済における価値創造のスキームを明らかにした。さらにネットワーク外部性と市場の関係を中心に情報資本主義の位置づけを明確にした。また情報とサービスを統一した経済学的視点から取り扱う理論を構築した。 これらの研究成果は学会および書籍、雑誌の論文のほか、2003年12月にジュネーブで開催された「情報社会に関する世界フォーラム」において発表した。ジュネーブではあわせて「情報社会に関する世界サミット」に関する情報収集を行った。 山名は事業創造モデル分析を担当し、起業家教育の有り方について、三重県・京都府の学校教員との実践交流をすすめ、来年度に大阪府教育委員会の協力を得て開くワークショップの準備を進めた。さらに2004年3月には中国における起業家育成の政策・教育・実態の調査のため清華大学・重慶工業大学・西部開発センター・中関村を訪問し、社会主義体制の下での起業の育成という政策の中枢部分からの情報を収集した。 また、ランダムに変動する情報化社会の経済データの解析を数理的・実証的に行った。これらの研究成果の一部は書籍および論文において発表した。
|
Research Products
(7 results)
-
[Publications] 岡本純子, 野口 宏: "「地産地消」に向けた農産物IT流通の現状"情報研究. 19号. 11-32 (2003)
-
[Publications] 野口 宏: "情報社会とIT社会:歴史的に見たIT革命"経営学論集. 73集. 112-126 (2003)
-
[Publications] 野口 宏: "情報資本主義をどうとらえるか:北村洋基『情報資本主義論』を考える"経済科学通信. 103号. 58-64 (2003)
-
[Publications] 山名年浩, 藤松健: "ニューエコノミー論とアメリカの景気循環"経済学論集. 27巻1号. 115-137 (2004)
-
[Publications] 八木紀一郎, 半田正樹, 野口宏: "情報基本主義めぐって"京大21COE先端経済分析Discussion Paper. No.014. 1-24 (2004)
-
[Publications] Hiroshi Noguchi: "The Grounds of the Informational Capitalism"The Proceedings of World Forum on Information Society. (印刷中). (2004)
-
[Publications] 山名 年浩: "科学が明らかにした投資変動の予測力"学文社. 284 (2004)