2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14540021
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
谷川 好男 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (50109261)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 浩志 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 講師 (70235993)
秋山 茂樹 新潟大学, 理学部, 助教授 (60212445)
金光 滋 近畿大学, 九州工学部, 教授 (60117091)
松本 耕二 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (60192754)
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Keywords | モジュラー関係式 / 関数等式 / マデルング定数 / 多重ゼータ値 / オイラ・マクローリンの和公式 / 指数和 |
Research Abstract |
本年度は(1)一般の場合のモデュラー関係式と(2)多重ゼータ関数の正の整数点における値の関係式の新しい試み,オーダー評価を得ることを目標に出発した.(1)については,関数等式と同値なモデュラー関係式として,超幾何関数を係数にもつようなものを考察し,20世紀に研究されたハーディ,オッペンハイム,アトキンソン,バーントなどの結果を統一的に見ることができるようになった.このテーマは現在も進行中であり,近々ヘッケ型以外のもの,例えばマースのwave formについても試みる予定である.結晶のエネルギー状態を示すものにマデルング定数というものがあり,その収束の早い表示や,各種結晶のマデルング定数間の関係などが数多く調べられている.我々はそれらが,エプシュタイゼータ関数として解釈されることに着目し,チャウラ-セルバーグの公式など各種のベッセル級数表示を導くとともに,いくつかの結晶のマデルング定数間の関係を出した.(2)については,まずプルドニコフのconvolution methodを発展させ,オイラー-ザギヤー型の2重和について,正の整数点における値の間の関係式を導いた.この特殊な場合はオイラーのsum formulaの別証明になっていることもわかった.これについては,2004年2月に開催された日中セミナーで発表した.またオーダー評価についても,オイラー-マクローリンの和公式を精密化し,それに指数和の理論を適用して非自明な結果を得ることができた.それ以外には,一般の多重和についてメリン-バーンズ積分を利用して,解析接続,極の位置など解析的性質を研究した.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] S.Kanemitsu, Y.Tanigawa, M.Yoshimoto: "On multiple Hurwitz zeta-function values at rational arguments"Acta Arithmatica. 107. 45-67 (2003)
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[Publications] K.Matsumoto, Y.Tanigawa: "The analytic continuation and the order estimate of multiple Dirichlet series"Journal de Theorie des Nombres de Bordeaux. 15. 267-274 (2003)
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[Publications] M.Hashimoto, S.Kanemitsu, Y.Tanigawa, M.Yoshimoto, W.Zhang: "On some slowly convergent series involving the Hurwitz zeta-function"Journal of Computational and Applied Mathematics. 160. 113-123 (2003)
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[Publications] S.Kanemitsu, Y.Tanigawa, Y.Yi, W.Zhang: "On general Kloosterman sums"Ann.Univ.Sci.Budapest, Sect.Comp.. 22. 151-160 (2003)
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[Publications] S.Kanemitsu, Y.Tanigawa, H.Tsukada, M.Yoshimoto: "On Bessel series expressions for some lattice sums II"J.Phys.A : Math.Gen.. 37. 719-734 (2004)