2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14550049
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
宮地 孝 早稲田大学, 理工学総合研究センター, 教授 (20013401)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 正規 早稲田大学, 理工学総合研究センター, 講師 (70312080)
長谷部 信行 早稲田大学, 理工学総合研究センター, 教授 (10127904)
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Keywords | 超高速粒子 / スペースダスト検出器 / リアルタイム検出器 / 圧電素子検出器 / バイアスフリー検出器 / 超高速衝突 |
Research Abstract |
本年度において信号発生機構を検討する上で必要な実験データを集積し、解析している。 微粒子衝突直後にみられる信号の素子形状に関する依存性を調べた。粒子速度が5km/s程度の場合、衝突により発生する電圧信号は、立上り時間が200〜300nsの信号となる。そして平坦部が形成され、その後急激に平坦部の極性が反転する。そして反復振動し減衰する。 その結果反転に要する時間は素子の厚さを正確に反映している。このことから、素子信号の急激な反転は素子に粒子が衝突し発生した圧力が原因で立上り部分が形成され、そのままの状態が維持される。その後背面で反射した波が圧縮状態を除荷するとして説明できる。従って、最初に反射波が除荷するまでの状態は波の反射の影響を受けない(これを最初の一周期と仮称する)。そして反復振動の間に、波の干渉と減衰により、通常観測される波形が得られる。即ち、最初の一周期の信号は衝突履歴を強く残していると結論した。最初の一周期の信号を取扱う限り、素子感度はその厚さによらない。 速度依存性を調べるために、Max-Planck研究所(Heidelberg)の加速器により、速度5〜60km/sの微粒子を照射した。速度が10km/sを超えると出力圧信号が孤立波形に移行する。この間の速度領域では、反復波形と孤立波形が混在する過渡領域となっている。即ち、波形の変化から、大まかに粒子速度が弁別できる。そして、立上り時間が速度の増加とともに減少していることを実験的に明らかにできた。この関係を波の発生機構の観点から解析する。またPZTを新規なリアルタイム検出素子として水星探査機に搭載する検討を進めている。なお素子感度の校正の視点から高エネルギーゼノンイオンの実験データとの比較検討をした。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] T.Miyachi, N.Hasebe, H.Ito, T.Masumura, H.Okada, H.Yoshioka: "Real-time detector for hypervelocity microparticles using piezoelectric material"Adv.Space Res.. (to be published). (2004)
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[Publications] T.Miyachi, N.Hasebe, H.Ito, T.Masumura, H.Okada, H.Yoshioka: "Acoustic Response of Piezoelectric Lead-Zirconate-Titanate to a 400MeV/N Xenon beam"Jpn.J.Appl.Phys.. 42. 1456-1457 (2003)
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[Publications] T.Miyachi, N.Hasebe, H.Ito, T.Masumura, H.Yoshioka: "Response of Piezoelectric Lead-Zirconate-Titanate to Hypervelocity Silver Particles"Jpn.J.Appl.Phys.. 42. 1496-1497 (2003)