2003 Fiscal Year Annual Research Report
発現遺伝子マッピングによるシイタケ高密度連鎖地図の構築
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14560009
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Research Institution | Japan Kinoko Research Center Foundation |
Principal Investigator |
松本 晃幸 (財)日本きのこセンター, 菌蕈研究所, 研究員 (60132825)
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Keywords | 高等担子菌類 / シイタケ / DNA多型 / cDNA / 遺伝子マッピング / 遺伝子連鎖地図 |
Research Abstract |
申請者らは我が国特用林産物の基幹作物であるシイタケLentinula edodesのAFLP (Amplified Fragment Length Polymorphism)マーカーによる連鎖地図を作製している。本課題ではその連鎖地図に発現遺伝子をマッピングし、連鎖地図のマーカー密度、並びにマーカー間の連鎖関係の精度を高めることを目的とする。初年度はマッピングに必要となる交配家系の分離世代約100株のゲノムDNAを調製するとともに、担子菌類及び菌類のEST情報を利用してシイタケのゲノム領域の増幅を試みた。しかしながら、異種生物の配列情報に基づいたシイタケ遺伝子の増幅と多型検出は容易ではなかった。このため、シイタケ自身の遺伝子配列に基づいた検討を行うために、交配親株成熟子実体より、常法に基づいてcDNAライブラリーを作製した。本年度は継続して、栄養菌糸体および幼子実体それぞれよりcDNAライブラリーを作製し、前年度分と合せて合計約5.12X10^3個のcDNAプラスミドクローンを分離した。このうちの一部についてプラスミドDNAを分離し、cDNA領域の塩基配列を決定した。得られた配列に対してプライマーを設計し、交配親株間でPCR解析を行い、多型マーカーを探索した。その結果、24個の多型マーカーを作出できた。さらに、相同性検索によりこれらマーカーのほとんどについて遺伝子機能を推定することができ、遺伝マーカー化することができた。今後、多型マーカーの探索を継続するとともに、得られたマーカーの既製連鎖地図における座上連鎖群および連鎖群上の位置を特定する計画である。
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