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2002 Fiscal Year Annual Research Report

魚類腸管粘膜における生体防御機構の神経・内分泌支配

Research Project

Project/Area Number 14560161
Research InstitutionKitasato University

Principal Investigator

中村 修  北里大学, 水産学部, 講師 (00306648)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 神保 充  北里大学, 水産学部, 講師 (10291650)
天野 勝文  北里大学, 水産学部, 助教授 (10296428)
Keywords魚類 / 粘膜免疫 / 抗体 / レクチン
Research Abstract

本研究の目的は、サケ科魚およびウナギ目魚を用いて、個体の健康維持に重要な役割を果たしていながら、これまで十分に明らかにされてこなかった消化管の免疫機構に関して、生体防御因子の解明と、その神経・内分泌支配を調べることである。研究者らは、まず硬骨魚類において、唯一の分泌型抗体であると考えられているIgMについて、その産生細胞を調べた。魚類消化管粘液中のIgMについては、報告例があるものの抗体量は一般に低く、また大西洋サケでは抗体がないと報告されている。そこで、抗体産生細胞をin situ hybridizationで直接検出する方法を試みた。ニジマス分泌型、膜型lgMの既知配列からそれぞれに特異的なDIG標識RNAプローブを作製し、潅流固定したニジマス腸管切片を染めたところ、中部および後部腸管において、粘膜固有層に分泌型IgM産生細胞が検出され、IgMの局所産生が行われていることが示された。しかし陽性細胞の数は概して少なく、腸管での産生は、哺乳類におけるIgAの大量産生・分泌に比してもかなり不活発であることがわかった。また、自然免疫因子としての消化管レクチンについて、アナゴを用いて調べたところ、これまで報告されていた2種類のガレクチン、congerin I、IIと異なる新たなアイソタイプを腹腔の白血球から発見し、全塩基配列を決定した。これらが他の部位でも発現しているか、興味が持たれる。一方、消化管の免疫機構を支配している神経・内分泌因子を探るために、まず、魚類皮膚において信号物質として働いていることが知られているセロトニンが存在するか、免疫組織化学による検出を試みたが、まだ確答を得るに至っていない。
来年度は、免疫組織化学により神経・内分泌因子の存在を探る試みを続ける一方で、ストレスが消化管でのIgMやガレクチンの産生にどのような影響を与えるかを中心に研究を進める予定である。

URL: 

Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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