2004 Fiscal Year Annual Research Report
各種油脂を構成する全トリグリセリド分子種の同時定量方法の開発
Project/Area Number |
14560169
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
和田 俊 東京海洋大学, 海洋科学部, 教授 (00089830)
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Keywords | トリグリセリド / 分子種分析 / 高速液体クロマトグラフィー / トリアコンチルカラム / グラディエント溶出 / 検量線 / 蒸発光散乱検出器 / 内部標準物質 |
Research Abstract |
昨年までの研究で、複雑なトリグリセリド(TG)分子種構造を有すると言われている魚油TG分子種の、定量方法を確立するに至った。開発した分析条件を以下に示す。 ・分析装置:高速液体クロマトグラフィー(HPLC)-紫外検出器(UV)装置(波長:210nm) ・カラム:トリアコンチルカラム(C30)のタンデム結合 ・移動相:アセトニトリル(ACN)-アルコール(エタノールもしくは2-プロパノール) ・アイソクラティク溶出法 この条件で得られる検量線は傾きが一次であり、この点が実用面で大きな長所となった。しかし、飽和脂肪酸を分子内に含むTG分子種において、検量線の傾きが小さくなること。さらには、一回の分析にかなりの時間を要するなどの欠点も有していた。そこで本年度の研究においては、グラディエント溶出法を用い、短時間で終了する分析条件の検討を行った。ところが、昨年までに開発した条件で、溶出方法をグラディエント法に変更すると、一次の傾きを有する検量線が得られないことが判明した。UV検出器を使用する長所は、傾きが一次の検量線を得られる点のみにある。よって、UVの代わりに、検出感度が高いが検量線の傾きは一次でない、蒸発光散乱検出器(ELSD)を用いて新規分析条件を探索することとした。その結果、内部標準物質を用いたグラディエント溶出法で、魚油TG分子種の分離が良好で、一次の傾きを有さないながらも再現性の高い検量線を得ることが出来た。新規分析条件を以下に示す。 ・HPLC-ELSD装置(波長:210nm) ・カラム:トリアコンチルカラム(C30)のタンデム結合 ・移動相:ACN-2-プロパノール(IPA)溶出法 ・グラディエント条件:0min ACN : IPN=60:40→50min ACN : IPN=50:50→80min ACN:IPN=60:40→100min ACN : IPN=70:30→120min終了 ・内部標準物質:ジリノレン 結果、相関係数が0.99以上の指数関数の検量線が得られた。この方法により、魚油TG分子種分析をより詳細に行えるようになった。
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Research Products
(1 results)