2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14560214
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Research Institution | Toyama University of International Studies |
Principal Investigator |
桑原 宣彰 富山国際大学, 地域学部, 教授 (80249101)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
才田 春夫 富山国際大学, 地域学部, 教授 (80350742)
本多 宗高 富山国際大学, 地域学部, 教授 (10229263)
尾畑 納子 富山国際大学, 地域学部, 教授 (60201406)
岡本 嗣男 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 名誉教授 (40031215)
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Keywords | 鶏羽毛 / ケラチン / 抽出 / 還元法 / フィルム / 生分解性 / ホルムアルデヒド吸着剤 / 界面活性剤 |
Research Abstract |
大量に排出される鶏羽毛の有効利用のために、そのケラチンたんぱく質を抽出してフィルムや繊維等として利用することを目的に行った。その中、本研究では、抽出法の検討、フィルム化およびその実用化の可能性について基礎的な検討を行った。その概要は以下のとおりである。 1.抽出法の検討 (1)アルカリによる抽出:水酸化カルシュウムに硫化ナトリウムを加えた液で、80〜90℃、3hrs抽出した。ろ過後、ろ過液をリン酸で中和し再度、ろ過してろ過液からケラチンたんぱく質を回収した。 (2)還元法による抽出:大量の尿素にメタ亜硫酸アトリウムとドデシル硫酸ナトリウムを加えた液で抽出した。得られた液を透析し試料とした。 2.フィルム等の作製 1.の液をポリプロピレン板上に流して乾燥させ、フィルムを作製した。アルカリ法のものは強度が著しく低く、粉末状にしかならなかった。還元法のものも、硬くて脆いものであった。そこで、ポリビニルアルコール(PVA)に混合しフィルムを作製した。 3.生分解性試験法の検討 生分解性能を迅速に評価する方法を、検討した。21の容量の各種の土に肥料や酵素等を加えた培地に試料を入れ、20℃と30℃で一定にしって経時変化をみた。畑の土に液体肥料を加えた培地では、30℃、1ヶ月で分解した。 4.実用化に向けた検討 (1)PVAとの混合フィルム:やや白濁するが丈夫なフィルムが得られた。 (2)ホルムアルデヒド吸着剤:ホルムアルデヒド吸着剤としての試験を行った。キチンに比べると劣るが、かなりの効果が認められた。アミノ酸でも、分子中にSを持つシステインに吸着効果が高いので、さらに検討を加えると、吸着効果を上げることが出来ると思われる。 (3)気泡剤:抽出液を攪拌すると界面活性剤として働き、強度のある気泡が得られる。それを応用して、コンクリート板製造時に気泡を混入させ、軽量コンクリートを得る検討を、一部、行った。
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