2002 Fiscal Year Annual Research Report
MAGの神経突起退縮作用におけるGTlb specific raftの役割の解明
Project/Area Number |
14570590
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
安田 斎 滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (80135467)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川合 寛道 滋賀医科大学, 医学部, 医員
前田 憲吾 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (80324581)
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Keywords | GalNac Transferase / ノックアウトマウス / MAG / 小脳顆粒細胞 / 神経突起進展 / 低親和性ニューロトロフィン受容体 / RhoA / lipid microdomain |
Research Abstract |
野生型と複合及びb-seriesガングリオシドを欠損したマウスの小脳より神経細胞を単離、培養し、得られた小脳顆粒細胞とMyelin Associated Glycoprotein(MAG)の接着をcell-ELISAを用いて検討を行った。野生型と二系統のノックアウトマウスから得られた顆粒細胞に対するMAG-Fcの結合は有意な差を認めず、MAGの神経細胞に対する結合は、ガングリオシドを介する結合のみではないことが確認された。また、同様の細胞とMAG-Fcを用いて、MAGの存在下、非存在下に小脳顆粒細胞の培養を行い、その神経突起進展に及ぼす影響をニューロフィラメントに対する免疫組織法により解析したところ、野生型マウスより得られた小脳顆粒細胞に対しては、神経突起進展を阻害する作用を認めた。しかし、各ノックアウトマウスの小脳顆粒細胞に対する神経突起阻害作用は認めず、ガングリオシドを介する神経突起阻害作用は消失した。MAGは低親和性ニューロトロフィン受容体を介して神経突起阻害作用を有するRhoAへシグナル伝達することが報告されていることを考慮して、低親和性ニューロトロフィン受容体のlipid microdomaimへの集積に対するガングリオシドの影響をショ糖密度勾配遠心法により検討を行った。しかし、野生型と各ノックアウトマウスでは有意な差を認めず、ガングリオシドの神経突起に対するシグナル伝達のメカニズムに関しては、さらに詳細な検討が必要である。
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