2004 Fiscal Year Annual Research Report
イメージングプレートの重粒子線治療におけるクォリティコントロールへの応用
Project/Area Number |
14570872
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Research Institution | Ibaraki Prefectural University of Health Sciences |
Principal Investigator |
阿部 慎司 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 教授 (00274978)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 克之 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 教授 (10129158)
稲田 哲雄 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 教授 (50114038)
佐藤 斉 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助教授 (90285057)
藤崎 達也 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助教授 (00285058)
齋藤 秀敏 東京都立保健科学大学, 保健科学部, 助教授 (50196002)
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Keywords | イメージングプレート / 散乱ラジオグラフィ / コントラスト伝達関数 / 周波数特性 / 残留飛程分布 / エッジ強調 / 重粒子線治療 / クォリティコントロール |
Research Abstract |
1.研究目的 重粒子線治療における病巣の位置・形状・線量分布等の確認を目的としたクォリティコントロールの高精度でかつ簡便な手法として、診療で広く使われているイメージングプレートなどのデジタル画像の検出器を用いる手法の有用性を検討する。 本年度は,被写体による散乱の結果生じるエッジ強調を利用するイメージングプレートを用いた散乱ラジオグラフィについて基礎的検討を行った。 2.研究方法 実験は放射線医学総合研究所の重荷電粒子線加速装置HIMACにより400MeV/nに加速された^<12>Cを用いて行なった。2000Countsの線量で、レンジをプラトー領域に合わせて矩形チャート(type1、Kyokko Co.Ltd)の撮影を行った。チャート-IP間距離を0cm〜25cmまで変化させ、コントラスト伝達関数(CTF)により解像力の周波数特性を評価した。また、被写体としてくぎを撮影しエッジ強調の効果を定性的に調べた。 3.結果及び考察 コントラスト伝達関数(CTF)の被写体-検出器間距離依存性は、距離が大きくなるに従いCTFは大きくなり、その最大値となる周波数がより低周波数側にシフトして行くことがわった。このことは、距離に応じてくぎを配列した被写体を撮影して得られた画像からも確認できた。一般に散乱線は画質の劣化をもたらすが、重荷電粒子線の場合、その物理的性質から散乱に起因する被写体と検出器との距離に依存したエッジ強調効果が生じるため、この効果により分解能が向上すると考えられる。密度分解能に優れている重荷電粒子線ラジオグラフィに散乱ラジオグラフィを応用することにより密度分解能だけでなく空間分解能にも優れた画像が得られることが期待される。
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Research Products
(1 results)