2003 Fiscal Year Annual Research Report
電気穿孔法を用いた血管新生抑制遺伝子導入による消化器癌治療の研究
Project/Area Number |
14571176
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Research Institution | CHIBA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
軍司 祥雄 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (60241957)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 信一 千葉大学, 医学部附属病院, 助手 (40334198)
島田 英昭 千葉大学, 大学院・医学研究院, 講師 (20292691)
松原 久裕 千葉大学, 大学院・医学研究院, 講師 (20282486)
落合 武徳 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (80114255)
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Keywords | 電気穿孔法 / 遺伝子治療 / 血管新生抑制遺伝子 / 抗腫瘍効果 / 電撃化学療法 |
Research Abstract |
低電圧in vivo電気穿孔法を用いた電撃化学療法の抗腫瘍効果 従来、電気穿孔法は、1500〜2000 voltageと高電圧で細胞膜に穴をあけ目的とする物質を移入するものであったが、われわれは、生体に安全に使用する目的で、低電圧で使用可能な電気穿孔機器(トキワサイエンス社製CUY21)を用いて、Bleomycinを用いたelectrochemotherapyの基礎的検討をおこなった。低電圧による電気穿孔法は抗がん剤の細胞内への移送に有用であり、マウス腫瘍colon26を同系のBalb/cマウス背部皮下に移植し、電圧50〜100voltでelectroporation法を用いて、Bleomycinを移入すると腫瘍退縮が2週間前後で急速にみられた。電気穿孔法のみでは腫瘍増殖は抑制できなかった。また、electrochemotherpayで腫瘍が退縮したマウスに腫瘍を再チャレンジするとほぼ100%のマウスにおいて腫瘍の再増殖が抑制された。この現象はヌードマウスを用いた実験系ではみられず、T細胞が関与した宿主の腫瘍拒絶機構が電気穿孔法による腫瘍退縮機点に発動されていた。また、マクロファージの浸潤像が見られた。大きな腫瘍にもEPの多回施行は有用であった。 低電圧電気穿孔法を用いたEndostatinおよびAngiostatin血管新生抑制遺伝子導入による抗腫瘍効果マウスの血管新生抑制遺伝子angiostatin, endostatin遺伝子(pBLAST-mAngio, pBLAST42-mEndoXV,)のプラスミドをE.coliにtransformationして増やし、低電圧電気穿孔法による遺伝子導入の至適条件を検討すると、至適電圧は50voltまた、プラスミドの濃度は、50μg/100μlで効果的な遺伝子導入を得た。この条件で、Lac Z遺伝子を導入してβ-galactosidase染色を行うと、プラスミドの染色性が高く見られた。タンパクの発現を時間の経過で追うと、3日目がpeak値を形成した。両遺伝子の発現をRT-PCRで確認した。血管密度の検索では、両遺伝子の導入で腫瘍細胞表面上のCD31の発現は低下した。特に、両遺伝子を同時に移入するとCD31の発現低下は強くみられた。マウス腫瘍colon26を同系のBalb/cマウス背部皮下に移植し、電圧50voltでelectroporation法を用いて、両遺伝子を腫瘍内に移入すると腫瘍退縮がみられた。特に、両遺伝子を同時に移入すると腫瘍退縮が著しくみられ、皮下腫瘍を移植されたマウスの生存日数も有意に延長した。両遺伝子の移入比は1:1において腫瘍抑制が強くみられた。血管新生抑制遺伝子の導入による抗腫瘍療法の開発が期待される。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Miyazaki, S., Gunji, Y.et al.: "Possible invlvement of antitumor immunity in the mechanism of eradication of colon 26 induced by low-voltage electrochemotherapy with bleomycin."Surg Today. 33. 39-44 (2003)
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[Publications] Gunji, Y., Uesato, M.et al.: "Anti-tumor effect produced by low-voltage-electroporation-mediated transfer of angiostatin and ndostatin gene in mice."Molecular Therapy. 7. S414-S414 (2003)
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[Publications] 宮崎信一, 軍司祥雄 et al.: "Electrochemotherapyによる腫瘍退縮と宿主の免疫学的抗腫瘍効果の関与"日外会誌. 103. 542-542 (2002)
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[Publications] 上里昌也, 軍司祥雄 et al.: "大きな腫瘍に対するElectrochemotherapy繰り返し施行の効果"日外会誌. 103. 654-654 (2002)