2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14571255
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
高橋 伸政 山形大学, 医学部, 助手 (10333957)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
乾 清重 山形大学, 医学部, 講師 (70250941)
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Keywords | 末梢血 / 幹細胞 / 心筋再生 |
Research Abstract |
心移植が末期心不全患者を対象とした治療法であるのに対し、自己再生に基づく治療法が開発されれば重症度が治療適応を制限する因子とはならない。従って、簡便かつ即時的に実施できることが、患者の重症度を問わずに自己再生心機能改善療法を実施するための重要な鍵となる。本研究では末梢血幹細胞が心筋内で心筋細胞へ分化誘導を受けること、十分な心機能改善効果が得られること、白血球成分の混入による炎症等の副作用を来さないこと、体外循環使用下では骨髄刺激前処置が不要であることを示し、臨床現場における簡便治療法を確立することを目的とした。山形大学倫理委員会の許可のもと、7例の安静時疼痛を有するASO患者(壊死2例)より、合計21回(1-5回、平均3.0回)の末梢血単核球採取を行った。得られた単核球総数は平均1.8x10^9個であり、内CD14陽性細胞は平均0.3x10^9個、CD34陽性細胞は平均0.06x10^7個であった。治療前後のAPIでは術前平均0.32から術後平均0.49に増加した。0-10のpain scoreでは術前平均6.6から術後平均2.0に低下し、pentazocine注射使用の4例全例で注射不要となった。坐薬150mg/day使用の1例も全消炎鎮痛剤が不要となった。再濃縮実施を実施した5例全例で移植2日後から症状改善が自覚された。3回の治療後に鎮痛剤が不要となった2例で治療反復の効果があったと考えられた。末梢血単核球移植は安静時疼痛患者の症状改善に有用と考えられた。本法は副作用がほとんど無く、安全簡便に実施できるため、反復実施が可能であった。このことから、開心術中に同様の方法で単核球採取を行い心筋に移植することにより血管新生に有用な治療法開発が可能になると考えられた。
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