2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14571287
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
佐久間 勉 金沢医科大学, 医学部, 助教授 (90215674)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐川 元保 金沢医科大学, 医学部, 助教授 (70292274)
石垣 昌伸 金沢医科大学, 医学部, 助手 (10247439)
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Keywords | 肺水腫 / 肺胞水分細胞 / 肺切除術 / カテコールアミン / 虚血再潅流肺傷害 / UTP / CFTR / 交感神経刺激薬 |
Research Abstract |
ラットでの研究:1.ラット肺の肺胞水分クリアランス機能に及ぼす選択的β-交感神経刺激薬の効果を研究した.その結果,β1,2-刺激薬は,それぞれの受容体を介して肺胞水分クリアランスを亢進させた.β3-刺激薬はβ2-受容体を介して肺胞水分クリアランスを亢進させた.β-受容体mRNAの発現はβ2>>β1,β3であった.β1,β3-刺激薬に比し,β2-刺激薬の有効性が示された.2.ラット虚血再潅流肺傷害モデルを作成し,diazoxide(K_<ATP> channel opener)の効果を検討した.その結果,1時間の虚血と30分の再潅流により肺傷害は発生した.diazoxide(5mg/kg)の静脈内投与により肺傷害は抑制された.diazoxideの抑制効果は5-HD(10mg/kg,ミトコンドリアK_<ATP> channel blocker)により失効した.diazoxideの虚血再潅流肺傷害の抑制効果が示された.3.肺胞上皮細胞のプリン受容体と肺胞上皮細胞機能の関連を研究した.その結果,Uridine5'-triphosphate(UTP)はプリン作動性受容体のP2受容体を介して肺胞水分クリアランス機能を亢進させた.UTPの作用はクロライドチャンネル,主にCystic fibrosis transmembrane regulator(CFTR)を介した,UTPはイソプロテレノール(β-刺激薬)の肺胞水分クリアランス亢進効果を促進した.プリン受容体が肺胞水分再吸収機序に関与することが示された. ヒト肺での研究:ヒト肺胞水分クリアランスにおけるCFTRの役割を検討した.その結果,10^<-7>Mエピネフリンにより肺胞水分クリアランスは亢進するが,10<-7>Mノルエピネフリンでは亢進しない.エピネフリンの効果はCFTR阻害薬のglibenclamideあるいはCFTRinh-172により抑制された.肺傷害患者の内因性カテコールアミン濃度は肺胞水分クリアランスを亢進するレベルまで上昇しなかった.CFTRを介するエピネフリンの治療効果が示された.
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Research Products
(5 results)