2003 Fiscal Year Annual Research Report
エストロゲン及びSERMによる抗動脈硬化作用-血管内皮保護作用の解析-
Project/Area Number |
14571560
|
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
大道 正英 山形大学, 医学部, 講師 (10283764)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 一広 山形大学, 医学部, 助手 (20292427)
田原 正浩 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (00294091)
田坂 慶一 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (50155058)
|
Keywords | エストロゲン / ラロキシフェン / HUVEC / Survival factor / アポトーシス / 血管内皮細胞 / Akt |
Research Abstract |
エストロゲンおよびラロキシフェンがapoptosisを抑制し、それらがcell survival factorとして作用する細胞内情報伝達メカニズムを解明した。 1)エストロゲンおよびラロキシフェンがBADをリン酸化するか否かを検討した。リン酸化BADを認識する抗体で免疫沈降した後同じ抗体でのwestern blotting解析にて、エストロゲンおよびラロキシフェンがBADをリン酸化することを確認した。 2)Akt-BADカスケードの活性化がcell survival signalとして作用するか否かを検討した。AktおよびBADのリン酸化部分を消失した遺伝子(dominant negative Aktおよびdominant negative BAD)の導入もしくはPI-3 kinase阻害剤添加により、エストロゲンおよびラロキシフェンによるcell survival functionが解除されることをcell viability assayにて、エストロゲンおよびラロキシフェンによるapoptosis抑制作用が解除されることをTUNEL法、Hoechst染色、DNA ladderingにて確認した。 以上のことより、Akt-BADカスケードの活性化がcell survival signalとして作用することが明らかされた。 3)エストロゲンおよびラロキシフェンの上記の作用はエストロゲン受容体を介する作用か否かまた核内受容体を介するgenomicな作用か否かを検討した。エストロゲン受容体のアンタゴニストICI 182,780添加により抑制されエストロゲン受容体を介することが、さらにactinomycin D添加により抑制されず核内受容体を介さないnon-genomicな作用であることが明らかされた。
|