2004 Fiscal Year Annual Research Report
エストロゲン及びSERMによる抗動脈硬化作用-血管内皮保護作用の解析-
Project/Area Number |
14571560
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大道 正英 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (10283764)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田坂 慶一 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (50155058)
田原 正浩 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (00294091)
高橋 一広 山形大学, 医学部, 助手 (20292427)
坂田 正博 大阪大学, 医学部附属病院, 助教授 (10260639)
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Keywords | エストロゲン / 血管内皮機能 / Brachial artery flow-mediated dilatation / 両側卵巣摘出術 |
Research Abstract |
平成16年度は、実際臨床的にもエストロゲンが血管内皮機能に影響するか否かを内皮依存性血管拡張反応を調べるBrachial artery flow-mediated dilatation(FMD) during reactive hyperaemiaを用いて検討した。右前腕部分を収縮期血圧よりも50mmHg高い圧で5分間駆血後瞬時に解除し、駆血解除後45〜60秒の反応性充血時の拡張血管における血管径を7MHzの超音波プローブを用い計測する。反応性充血時内皮にshear stressが加わり、内皮機能の異常が無ければ内皮よりNOが放出され血管平滑筋に作用し血管が拡張する。すなわち血管内皮機能を評価する検査で、動脈硬化症の初期変化を評価するのに適している。我々は、両側卵巣摘出術の手術前と1週間後および両側卵巣摘出しない手術(sham手術)の術前後、さらに両側卵巣摘出術後エストロゲン補充前後の種々のエストロゲンstatusがFMDに及ぼす影響について検討した。安静時血管径に対するその増加率を%FMDとして測定した。%FMDは、両側卵巣摘出しない手術(sham手術)の術前後では変化は無かったが、両側卵巣摘出術1週間後で術前に比較し有意に低下した。また、術後エストロゲン補充群と非補充群の種々のエストロゲンstatusにおいて経時的に%FMDを比較した。低下した%FMDは、術後エストロゲン補充群では1ヶ月で非補充群に比較し有意に改善した。
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Research Products
(3 results)