2002 Fiscal Year Annual Research Report
最適画像処理による歯科疾患定量的自動診断システムの開発
Project/Area Number |
14571791
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
吉浦 一紀 九州大学, 歯学研究院, 助教授 (20210643)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
筑井 徹 九州大学, 歯学研究院, 助手 (10295090)
徳森 謙二 九州大学, 歯学研究院, 助手 (40253463)
清水 真弓 九州大学, 歯学研究院, 助手 (50253464)
河津 俊幸 九州大学, 歯学部附属病院, 助手 (20294960)
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Keywords | 画像処理 / 自動診断 / 歯科用デジタル画像 / 診断能 / 検出能 |
Research Abstract |
歯科用デジタル画像を用いた齲蝕の診断能については、フィルムと同等であるという報告が多いが、その理由として、デジタル画像における最適画像表示がなされていないことが挙げられる。本研究は、デジタル画像表示を対象物のX線吸収係数に比例させ、デジタル画像より最大のコントラスト情報を抽出し、それに齲蝕診断アルゴリズムを応用することにより、最大の齲蝕診断情報を画像より抽出することを目的とし、本年度は以下の検討を行った。 1.画像データの収集 健全歯および齲蝕歯を含む抜去歯を準備し、1種の歯科用フィルムおよび2種の歯科用デジタル画像診断システムを用いて撮影を行い、画像データを収集した。撮影後、歯の組織標本を作成し、齲蝕診断のゴールドスタンダードとした。 2.画像表示の最適化 歯科用デジタル画像の表示条件を最適化するために、被写体のX線吸収係数と画素値を比例させたルックアップテーブルを作成した。 3.観察者の齲蝕診断能の評価 画像処理を加えないオリジナル画像を6名の歯科放射線医に提示し、齲蝕の診断能を評価した。このデータは、次年度に開発する齲蝕定量診断システムによる診断能と比較するためのコントロールとなる。フィルムおよび2種の歯科用デジタル画像診断システム間には、統計学的に有意な診断能の差は認められなかった。しかしながら、照射線量を変化させた場合の診断能の変化は、フィルムに比べ、2種の歯科用デジタル画像診断システムの方が大きく、至適線量をはずれた場合の診断能の低下が顕著であった。
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