2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14571992
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Research Institution | TSURUMI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
深江 允 鶴見大学, 歯学部, 教授 (40064373)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 準 鶴見大学, 歯学部, 助手 (00282765)
田辺 孝子 鶴見大学, 歯学部, 講師 (00089393)
大井田 新一郎 鶴見大学, 歯学部, 助教授 (10114745)
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Keywords | エナメルタンパク / 歯周組織分化誘導物質 / 新生幼若エナメル質 / シースプロテイン / リコンビナント |
Research Abstract |
エナメルタンパクに歯周組織再生能があり、既に臨床応用されているが、エナメルタンパクは多成分系であるため、安全で効率の良い臨床結果を得るにはエナメルタンパクから歯周組織分化誘導物質を分離する必要があると考えられた。ブタの幼若エナメル質から抽出したエナメルタンパクを使って、動物実験で歯周組織再生能を調べたところ、新生幼若エナメル質から抽出したエナメルタンパクのうち、アルカリ溶液中で会合している画分に含まれるシースプロテインに一致して活性があることがわかった。一般の分化因子は通常のタンパク化学的にはタンパクバンドとして検出される程量的に多くないので、このタンパク質の生理活性を確認するためには、リコンビナントを作製することが必要と考えた。 シースリンの塩基配列から、シースプロテインに相当する部位が網羅できるようにプライマーを作製し、エナメル器の細胞から調整したcDNAからPCRでシースプロテインのDNAを増幅した。PCR産物の精製は電気泳動的に行い、クローニング用のTベクターにライゲーションし、大腸菌に挿入した。Tベクターが挿入された大腸菌を増殖させて、それらからTベクターを分離し、シースプロテインの塩基配列が組み込まれていることを確認してから、タンパク質発現ベクターにライゲーションした。タンパク質発現用の大腸菌は、PCRで組み込みの有無を確認してから分離し、増殖させた。タンパク質の発現はシースプロテインの抗体を使用してウェスタンブロットで調べているが、今のところ、リコンビナントのシースプロテインが得られていないので、各実験段階での再確認をおこなっている。今後、大腸菌以外に真核細胞の系も試す必要があると考えている。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] M.Fukae, T.Tanabe, T.Nagano, H.Ando, Y.Yamakoshi, M.Yamada, J.P.Simmer, S.Oida: "Odontoblasts enhance the maturation of enamel crystals by secreting EMSP1 at the enamel-dentin junction"Journal of Dental Research. 81・10. 668-672 (2002)
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[Publications] T.Nagano, S.Oida, H.Ando, K.Gomi, T.Arai, M.Fukae: "Relative levels of mRNA encoding enamel proteins in enamel organ epithelia and odontoblasts"Journal of Dental Research. 81・12. 982-986 (2003)
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[Publications] M.Fukae: "The structure and function of enamel proteins"Archives of Comparative Biology of Tooth Enamel. 8. 39-44 (2003)