2003 Fiscal Year Annual Research Report
看護系大学における「ファカルティ・ディベロップメント」の課題と展望
Project/Area Number |
14572230
|
Research Institution | 大分医科大学 |
Principal Investigator |
前川 幸子 大分大学, 医学部, 講師 (30325724)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 伊久子 大分大学, 医学部, 助手 (30347041)
小幡 光子 大分大学, 医学部, 教授 (50264346)
原田 千鶴 大分大学, 医学部, 助教授 (80248971)
|
Keywords | ファカルティ・ディベロップメント / 看護系大学教員 / 教師教育 / FDプログラム |
Research Abstract |
Menges&Mathisの理論を参考にした概念枠組みを元に、ファカルティディ・ベロップメント(以下FD)に関する2通りの質問紙を作成した。第1に、看護系大学教員のFDに対する認識やその実際、要望等に関する調査であり、第2に、FDの組織的な取り組みの実際や課題(対称は各大学の組織責任者)についてである。調査期間は平成15年1月30日〜2月28日、郵送法で実施した。尚、組織責任者に対する質問紙の回収は手続き上の不備があり、回収困難となった。 1.回収した質問紙の整理 1)研究対象者の一般的特性を含むデータベースの作成 2)エディティング・コーディングシートへの転記およびデータ入力 3)名義尺度・順序尺度に関するデータ分布の特徴の把握 4)上記の質問と関連した記述的回答に関しては、カテゴリー化に向けて研究協力者間で意味内容の検討および要約を行なっている最中である。 2.看護系大学教員のFDプログラムに対する認識について(看護系大学教員に対する質問紙の集計結果の経過を一部抜粋) 教員が所属する大学のFDプログラムの認識についての割合は、満足している8%、満足していない42%、どちらでもない50%であった。上記の回答理由として、満足していると回答した人は、「FDが計画的」であり「プログラムの内容が充実(ex,授業の参考になる等)」「学習ニーズにあったプログラム(ex,予め教員のニーズを調べてプログラムを計画等)などであった。満足していない理由としては、「FDが形式的」で「内容や意図が不明確」であること、また「看護学独自のFDプログラムがない」「プログラムが組織化されていない」、さらに「プログラムそのものがない」「あっても役立っていない」という意見があった。一方、多忙で「参加する時間が無い」という実情もあげられていた。どちらでもないと回答した理由の中で、最も多かったのは「FDプログラムの方向性が不明」「FDとは何かがわからない」という意見であった。次いで「FDプログラムがない」「FDが看護学中心ではない」などの意見であった。
|