2004 Fiscal Year Annual Research Report
在宅医療における医療廃棄物の取扱いと感染管理教育に関する研究
Project/Area Number |
14572231
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
鶴田 来美 宮崎大学, 医学部, 講師 (30258983)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 ひとみ 宮崎大学, 医学部, 助教授 (90183607)
五十嵐 久人 宮崎大学, 医学部, 助手 (90381079)
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Keywords | 在宅医療廃棄物 / 感染予防対策 / リスクマネジメント / 訪問看護ステーション |
Research Abstract |
在宅医療廃棄物の種類や量、処理の実態や問題点、在宅における感染管理、リスクマネジメントの実態を明らかにすることを目的として、在宅医療に従事している訪問看護ステーションの管理者を対象に郵送による質問紙調査を実施した。 調査の対象は、社団法人訪問看護事業協会の会員名簿(正会員2467施設)から、地域別に偏りが生じないよう同比率で1,504施設抽出した。調査期間は、平成15年12月〜平成16年1月末までで、内容は在宅で取り扱っている医療廃棄物の種類、注射針や感染性廃棄物の取扱い、紙おむつの処理方法、感染予防対策マニュアル及びリスクマネジメントマニュアルの有無と内容等についてであった。 調査票は540施設から回収し、そのうち有効回答は527施設であった。訪問看護師が取り扱っている医療廃棄物を多い順にあげると、ディスポ注射器(85.6%)、ガーゼ(78.4%)、膀胱留置カテーテル(76.3%)、輸液セット(73.5%)であった。使用済みの注射針については(複数回答)、「訪問看護師が持ち帰る」80.3%、「療養者が病院に持っていく」56.4%、「主治医が持ち帰る」42.8%で、なかには「家庭ごみとして排出する」という回答が4.7%みられた。また、訪問看護師が注射針を持ち帰った場合の注射針の処理については、60.9%が併設の病院で処理していたが、14.8%は、ステーションが独自に廃棄物処理業者に依頼をしていた。 使用済み紙おむつの保管方法処理については、家庭内において専用のゴミ袋に保管するよう指導しているのは29.2%で、特に指導していないが32.8%であった。また、紙おむつ交換時の手袋着用については51.4%が必ず着用していたが、25%は感染症の有無や大便時のみに限定しており、9.5%は特に取り決めをしていなかった。 感染予防対策マニュアルについては78.7%、リスクマネジメントマニュアルについては58.5%が作成していたが、その内容は、施設毎に異なっていた。
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