2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14572290
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Research Institution | Nagano college of Nursing |
Principal Investigator |
FISHER Anita L 長野県看護大学, 看護学部, 教授 (10336620)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
縄 秀志 長野県看護大学, 助教授 (90254482)
奥野 茂代 長野県看護大学, 教授 (90295543)
小西 恵美子 長野県看護大学, 教授 (70011054)
跡上 富美 長野県看護大学, 講師 (20291578)
安田 貴恵子 長野県看護大学, 教授 (20220147)
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Keywords | 骨粗鬆症 / 生活の質評価 / 女性の健康 / 更年期 / ライフスタイルアセスメント / ヘルスプロモーション / 腰背部痛 |
Research Abstract |
骨粗鬆症は、主に中年期以降の多数が罹患し、個人のQOL及び国・地域の医療経済に多大な影響をもたらしている。WHOはこれを予防可能な疾患に指定しており、本研究プロジェクトは、この疾患のリスクをもつ女性のヘルスプロモーション・疾病予防を地域保健活動の一環として行うことを目標としている。 プロジェクト第1段階最終年度の15年度は、明確な問題特定を目的に、女性の全般的健康アセスメントを実施した。内容は、身体測定(橈骨の骨密度、背骨屈曲状況、身長、体重、BMI)、および2)質問紙によるライフスタイル評価からなる。質問紙は、女性の性周期に関連した症状、栄養、嗜好品、運動などの7領域、全145項目である。対象者は、背・腰の曲がった高齢女性が多い長野県南部農村地域の閉経後の健康女性146名であり、所属大学倫理委員会の許可を得て調査を実施した。 平均年齢は78±10歳。骨密度は、60-69歳の35%が骨量減少症、70歳以上の94%がWHO規準による骨粗鬆症であり、先行文献の値よりも高頻度であった。骨粗鬆症リスクファクターとして、高年齢、背曲り度大、月経開始年齢が遅い、出産回数が多い、母乳栄養等が特定できた。また、背曲りは女性の生活機能およびQOLを著しく低下させていた。更年期に関連した症状は、疲れやすい、精神的な緊張・ストレス、腰背部痛、顔や体のほてりなどで、症状のトップ10を欧米女性の調査結果と比較すると、日本女性は腰背部痛が顕著なことが特徴的であった。運動は、農作業や庭仕事等を生涯を通じて行っているにもかかわらず骨粗鬆症の頻度が相対的に高いことから、骨粗鬆症予防のためには他のタイプの運動が効果的と示唆された。また、農作業が腰背部に負担を与え、脊椎が骨折することにより背骨の屈曲が起きている可能性が考えられ、農山村女性の腰背部痛と脊椎骨折に注目する必要性を確認した。以上の知見をもとに、今後は骨粗鬆症予防・ヘルスプロモーションプログラムの開発を行うべく、科研費申請中である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Fisher Anita L, 小西恵美子, 眞弓尚也, 中嶋尚子他: "長野県女性の骨粗しょう症とライフスタイルの評価"長野県看護大学紀要. 第6巻(印刷中). (2004)
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[Publications] Fisher Anita L, 小西恵美子, 眞弓尚也, 中嶋尚子他: "長野県女性の骨そしょう症予防と健康づくり教育に関する研究:第1期"平成15年度長野県健康づくり研究討論会抄録集. 97-100 (2004)