2004 Fiscal Year Annual Research Report
在宅ターミナルケアに携わる訪問看護師のケア支援プログラムの開発
Project/Area Number |
14572294
|
Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
荒尾 晴惠 兵庫県立大学, 看護学部, 助教授 (50326302)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内布 敦子 兵庫県立大学, 看護学部, 教授 (20232861)
川崎 優子 兵庫県立大学, 看護学部, 助手 (30364045)
大塚 奈央子 兵庫県立大学, 看護学部, 助手 (30336838)
小林 珠実 兵庫県立大学, 看護学部, 助手 (50382263)
|
Keywords | 在宅ターミナルケア / がん患者 / 症状マネジメント / 訪問看護師 / 訪問看護ステーション / ケア支援プログラム / 現任教育 |
Research Abstract |
本研究は、がん患者の在宅ターミナルケアに携わっている訪問看護師が直面している問題を明らかにし、実態を踏まえて訪問看護師に必要なケア支援プログラム(以下プログラム)を開発することを目的としている。 最終年度となる本年度は、2年目の評価を踏まえて精錬したプログラムを実践し、その評価を行い、プログラムのあり方を明確にすることとした。プログラムの評価として、プログラムが受講後の訪問看護師に与えた影響についてインタビューを行い質的に分析した。 結果として以下のことが明らかになった。プログラムが訪問看護師に与えた影響は、【新たな知識と出会う】【具体的なケア方法を学ぶ】【よりよいケア探求への意欲】【ケアとしてすべきことを見直す】【実践を工夫する】など新たな知識が刺激となり、ケアを行う意欲の向上に影響を与えていた。この過程では、【体験と照らし合わせて学ぶプロセス】【事例を通してより具体的に学ぶ】があった。しかし、知識を得ても【どのように実践するかとまどう】【講義と現場の乖離に悩む】【現場の困難を思い出す】【看護は無力とあきらめる】と講義の知識が現場でいかせない状況に強いジレンマを抱えていた。なかでもがん疼痛の緩和に関して医師との間で感じているジレンマが顕著であった。そのため、訪問看護師は【医師と同じ場で学びたい】【ケアの相談を専門家にしたい】【ピアグループによるサポート】を希望していた。また、プログラムに参加した訪問看護師自身には、【自己の振り返りと気付き】【自己の課題を見出す】【ステーションとしての課題を再認識する】が生じていることが明らかとなった。 以上からプログラムのあり方として、1.知識提供による支援、2.個別事例のコンサルテーションを通しての支援、3他職種、関連施設を巻き込んだ支援、4.訪問看護師同士のネットワークによる支援を含むことが示唆された。
|
Research Products
(2 results)