2003 Fiscal Year Annual Research Report
科学・技術観及び科学リテラシー論解明に基づく新しい科学教育の展開
Project/Area Number |
14580179
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
長洲 南海男 筑波大学, 教育学系, 教授 (90018044)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今村 哲史 山形大学, 教育学部, 助教授 (00272055)
丹沢 哲郎 静岡大学, 教育学部, 助教授 (60272142)
熊野 善介 静岡大学, 教育学部, 助教授 (90252155)
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Keywords | 科学リテラシー / 新科学・技術論 / エネルギー環境イシューズ / critical thinking / 意思決定 / AAAS / BSCS / 科学教育 |
Research Abstract |
本年度の研究目的は二つあり、各々の研究実績について報告する。 第一は新科学・技術論を基にした科学リテラシー論の実例である昨年度作成したエネルギー環境イシューズに関した実態調査問題の調査分析により高校生及大学生のcritical thinkingの実態を解明することにあった。調査問題はそれまでに乗っていた車を環境とエネルギーに負荷のかからないのに買い替える時にどのような情報を活用し、選択する際の条件と選択の判断基準を使うかの意思決定の実態を明らかにすることを意図した。これは上記課題を与え、1週間調査後に収集した情報を基に応答するもので、対象者は高校生173名、大学生127名に実施した。その結果、一般的には文系が収集した情報の中である特定の情報には肯定的なcritical thinkingによる意思決定に対して、理系の高校生は否定的で、偏りが少ない情報の収集に基づいたcritical thinkingによる意思決定の違いが、また、高校生と大学生間、男女間でも差異が見られたが、更なる詳細な分析中である。 第二である同じく昨年度収集した米国の全米科学教育スタンダード(NSES)、BSCS、AAASさらに欧米のPISA等も含めた過去20〜30年間の文献の分析及び上記の分析との比較により科学・技術観(科学・技術の本質の捉え方)とSL論との相互関連を解明することであった。本年度はかなり分析が進んだが、収集した文献情報がかなりの量であったので、更なる分析は次年度への課題である。
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