2002 Fiscal Year Annual Research Report
探求と知の共有化のための授業実践とこれを支援する分散協調学習環境の開発
Project/Area Number |
14580219
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
正司 和彦 兵庫教育大学, 学校教育学部, 教授 (10029283)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森広 浩一郎 兵庫教育大学, 学校教育学部, 講師 (40263412)
長瀬 久明 兵庫教育大学, 学校教育研究センター, 教授 (10127269)
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Keywords | ネットワーク学習環境 / コミュニケーション / 協調学習 / 授業実践 |
Research Abstract |
1 探求と創造のための学習環境と指導法の解明 児童生徒の学校教育における学習者の最近接発達領域の場の設定の在り方と、そこで必要となるネットワーク学習環境に支援された「足場」について明らかにし、学習指導の方法と授業設計の指針について考察した。とくに最近注目されている電子ポートフォリオによる評価に着目し、現状における2つの問題点として(1)「子どもの認識の問題」(2)「可視化の問題」を指摘するとともに、電子ポートフォリオの子どもの学習活動における「足場」とは、子どもの学習経験や体験を基にした言語を媒介としたコミュニケーション活動の場と、そこにおける子どもの相互評価(吟味・検証)や自己評価(新しい知識の獲得・再検証)を支援する、子どもの認識が再形成されるような学習環境であることを明らかにした。 2 学習環境の教育的機能と意味表現機構の設計 課題解決型学習における学習者の「足場作り」として機能するネットワーク学習環境のインタフェースとして、コミュニケーションの履歴を可視化するインタフェースを専用XMLタグを設計することによりプロトタイプを開発した。また、学習者のリフレクションのために学習者自身が評価規準・基準を設定し、積極的な自己評価あるいは相互評価を行うためのインタフェースをWeb-DBを連携させることで実現をめざした。 3 意味表現機構を有する学習環境の開発・実装 コミュニケーション支援サーバと、実践事例データベースを開発し、可視化インタフェースを実装・稼働させた。また、分散したマルチメディア学習資源の意味を表現するためのいくつかの手法を検討した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 正司和彦: "子どもの活動や成果に対する評価手法の立場から"日本教育工学会研究報告. JET02-4. 66 (2002)
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[Publications] 岡田 雅樹, 正司 和彦: "課題解決型学習のための分散Webポートフォリオシステム用相互作用支援機能の開発について"日本教育工学会研究報告. JET02-5. 31-34 (2002)
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[Publications] 岡田 雅樹, 正司 和彦: "課題解決型学習のための分散Webポートフォリオシステム用タグ設計と相互作用支援機能の開発について"日本教育工学会第18回全国大会講演論文集. 787-788 (2002)
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[Publications] 浦田 武, 正司 和彦: "生活科における情報の交流活動を促す学習環境の開発"日本教育工学会第18回全国大会講演論文集. 789-790 (2002)
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[Publications] 金子 英生, 正司 和彦: "児童創出による評価基準表を電子ポートフォリオシステムで活用する総合的な学習の時間の授業実践"日本教育工学協会2002年栃木大会研究発表論文集. 179-182 (2002)
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[Publications] 與古田 思信, 正司 和彦: "小学校理科における主体的な実験計画を支援する学習環境の開発と授業実践"日本教育工学協会2002年栃木大会研究発表論文集. 65-68 (2002)