2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14580286
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
水上 喜行 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (50030391)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江藤 亮 大阪教育大学, 教育学部, 講師 (00294182)
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Keywords | タイミングのデザイン / ポーズ(間) / 時間軸表現 / グラフィックデザイン / 動性遮断 / レプリカ制作 |
Research Abstract |
グラフィック分野:「動的表現に於けるタイミングのデザイン」を研究テーマの中心に据えその基礎研究として次の(1)〜(3)を並行して進めた。(1)音楽・演劇・落語等の時間軸を有する表現の中で特にポーズ(間)が果たす芸術的役割及び伝達効果等に関する情報を文献により調査。(2)当該研究に関連するヨーロッパでのメディアアート教育、とりわけサウンドとビジュアルを融合させた演習課題の取材。(3)試行授業の実施と、学制制作による課題作品の収集及び分析。この試行授業とは「タイミングのデザイン」と空間表現を結び付ける実践として計画されたもので、詩の朗読という時間軸表現を各学生に行わせ、その録音データを手掛かりに動的なタイポグラフィ映像を制作するものである。この実践は、空間から時間へ表現意識を拡張させることを目的としたが、次年度ではタイミングに於ける芸術性の模索をテーマに試行授業を行う予定である。 テクトニック分野:動性を媒材にする制作題材として、「動的遮断(静止)画像をモチーフにするレプリカ制作」が有効なことを、下記事例について作品効果と添付リポートから読取られる「創作実感度」を読解することによって検証を試みた。 A,「動く環境彫刻」の縮尺レプリカ制作 (大阪教育、奈良教育、各大学院生7名対象の演習題材) B,「創作玩具」の複製レプリカ制作 (大阪教育、神戸、奈良教育、各大学学部生22名対象の演習題材) なお、上記題材の方法面の特徴は、写真等の静止図版から想定された動性を作品完成時に原物の実際の動的と照合し、構造や運動力学相似についての相違を演習者自身に確認させることによって多面的な学習効果をねらう点にある。従って呈示可能な原物又はそれらの動画像などの整備が演習題材モデルとしての指標となると考えられるので、次年度は更なる方法拡充とともに、動画像収録を含め原物収集を継続して行う予定である。
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