Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 盛久 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (10033888)
山崎 博史 広島大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (70294494)
磯崎 哲夫 広島大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (90243534)
北川 隆司 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70112167)
匹田 篤 広島大学, 地域連携センター, 助教授 (50335642)
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Research Abstract |
本研究の最終年度にあたる本年は,特に前年度中頃から本格的な撮影機材および編集ソフトウエア環境が整い始め,今後の発展が期待されるハイビジョンのインターネット送受信に焦点を絞り,その試行を中心とした研究を進めた。まず,天体望遠鏡にハイビジョンカメラを装着して月面の撮影,さらに,野外における岩石や地層露頭の撮影,雲の動きの撮影を行った後,教材とし編集し,それらをインターネットでストリーミング配信可能なフォーマット(Windows Media Player, Real Player形式)にエンコードし,配信テストを行った。その結果,LANまたはADSL環境において高速なCPU(Pentium4 2.0GHz以上,Pentium M 1.5GHz)を備えたパソコンを使用すれば,コマ落ちがなくスムースな視聴が可能であるが,ISDN(64kb)環境では十分ではない。この環境では視聴する時間帯によっても違いがあるが,VGAレベルのノーマルビデオで15fpsの視聴すら困難である。現在,高速インターネット環境が整備されつつあるが,現時点では,同じコンテンツについて,環境に対応した様々なフォーマットを用意する必要があると考えられる(一連の成果は2004年度目本地学教育学会で発表)。 上記の一方で,ハイビジョンの特徴を活かしたビデオコンテンツのあり方についても,月面および岩石露頭のビデオ教材を例として小・中・高校生を対象とした授業実践研究を実施し,その効果を検証した。その結果,ハイビジョンの特徴である高精細動画によって対象の全体と細部を同時,かつ,よリアルに観察することが可能であり,視聴者の意志に沿った観察力河能であることが明らかとなった。このことは,野外観察に,より近い効果が得られることをも示唆し,ハイビジョンビデオ教材の有効性を示すものであるので,今後,研究を継続したいと考える。
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