2002 Fiscal Year Annual Research Report
時間長、基本周波数、振幅が長母音の拍数知覚に果たす機能の解明
Project/Area Number |
14580336
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Research Institution | Prefectural University of Kumamoto |
Principal Investigator |
馬場 良二 熊本県立大学, 文学部, 教授 (30218672)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮園 博光 熊本県立大学, 総合管理学部, 助教授 (00229858)
宇佐川 毅 熊本大学, 工学部, 助教授 (30160229)
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Keywords | 日本語音声 / 聴取実験 / 拍 / ピッチ / 長母音 / 振幅 |
Research Abstract |
言語音声[pades](高高低)に音声分析合成ソフト「録聞見」でパワーの操作をし、範囲指定した[pa][paa][des]の部分の音圧をそれぞれ増加させ、拍数知覚に変化があるか見ようとしたが、音声再生中にボリュームを大きくしたような印象となり、実験は断念。 以下、音声分析合成ソフトSTRAIGHTで音声合成をした。 ・[pades]で合成すると摩擦音[s]でノイズが入るため、[pa]と[des]を切り分け合成後に再結合させる。1拍目[pa]の[a]を半分だけ下げると、原音が(高高低)のため、[pa]の[a]を下げても[de]が「高」なので(高 (低高) 低)となった。 ・[pade]と[s]を切り分け、合成。ピッチの操作は1拍目の[a]の半分と2拍目[de]を下げる。イメージは(高高低→高低低)だが、ピッチを下げ過ぎるとノイズが入る。拍数の知覚に変化があるような印象は受けなかった。 ・[korewa pades][korewa paades](高低低・高低低低)のうちの、[paa]のみを切り取り、ピッチの下がり始めと終点の2点をポイントし、終点のピッチを上昇させる。被験者10名に強制2択の実験をしたところ、始点と終点でピッチの下降を無くした刺激音に対して、2名の拍数知覚に変化が見られた。 ・[koodes][kooodes](高低低・高低低低)の[koode][kooode]を切り取り、ピッチの定常部[ko]の伸縮させる。のべ10名、4択で解答。個人別では拍数の知覚の変化に傾向が見られた。 最後の二つの音声に関してのみ実験をし、それなりの結果を得たが、公式の場で発表するまでの成果は得られなかった。実験精度を上げ、被験者の数を増やし、平成15年度には具体的な結果を出したい。
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